「いってらっしゃい。二人とも、気をつけてね」
「いっ、行ってきます。綾乃さん……」
「いってきます」
トイレに隠れて由奈にヌいてもらってるのを見つかりそうになったときは焦ったが、どうにかバレずに抜け出すことができた。
その後すぐ学校に行く時間になったので、玄関でにこやかに見送ってくれる綾乃さんに後ろめたさを感じながらも、俺は由奈と一緒に家を出たのだが──。
「お兄ちゃん、私はこっちですから」
ランドセルを背負った由奈が指さしたのは俺が通う高校の反対方向。兄妹で仲良く登校なんてことにはならないのだ。
「あっ、うん、それじゃ……」
たかが学校に行くだけだというのに、少しでも由奈と離れるのかと思っただけで、不安と寂しさがこみ上げてくる。
それはもう、母親を恋しがる子供のように! いや、母親は綾乃さんなのだけれど……。
そんな甘えんBOYの心情を察した由奈が黙って俺の手を握ると、よしよしと撫でてくれる。
なんたる優しみ! 思わず抱きつきたくなるが、外で誰かに見られる可能性を考えてグッと堪えていると、由奈はそんな俺の手を引いて屈ませると、踵を上げて背伸びしながら耳元に唇を寄せる。
「お兄ちゃん、帰ったら続きをしましょうね?」
耳が蕩けるような甘い囁きに顔がぼぅっと熱くなる。
「……ぁっ、うっ、うん!」
そうして俺は、さっきまでの陰鬱な気分が嘘のように、足取りも軽やかに学校へと向かうのであった。
*
今日の俺は運がいいかもしれない。
その日、学校では朝からクラスの席替えが行われ、くじ引きで決まったのは教室の窓際一番後ろという絶好の場所だった。そしてなにより────。
「神山、よろしくね〜」
前の席に座っている佐伯さんが椅子を後ろに傾けながら体をよじり、人懐っこい笑みをこちらに向ける。
緩められたリボンの紐が発育の良い胸の起伏に押上げられ、第二ボタンまで外されたシャツの胸元には魅惑的な谷間が見えているのだが、佐伯さんは全く気にすることなく机の上に肘を乗せ、ずいっと体を寄せてくる。
「窓際っていいよねぇ、特別ってかんじ」
窓の隙間から入り込んだそよ風が彼女の髪を揺らすと、柑橘系の匂いがふわりと香る。由奈のミルクのような甘い香りとは違う、年頃の女子の匂いだった。
「うん、ツいてるよね」
今までの俺だったら緊張で固まっていたはずなのに、今は気持ちがフワつくのを感じながらも、彼女の目を見てちゃんと話すことができた。
おそらく、由奈のおかげで女子に免疫ができたんだろう。そりゃあそうだ、考えてみれば俺はここ数日でとんでもない経験を重ねている。
この教室にいる男子生徒の人数は十八人、そのうち女の子とキスをしたことがあるヤツは何人いるだろう?
カースト上位の陽キャ連中はきっと色々経験済みだとして、他に彼女がいそうな奴も合わせてせいぜい七、八人。つまり俺はクラスでも有数のリア充なのでは!?
そう考えると、なんとも言えない優越感が込み上げてくるじゃあないか。
つまり、クラス内の男子の半分は進化前のポ○モンにすぎず、今の俺はもはやキャ○ピーから進化したトラ○セル。特技は”かたくなる”だ!
悪いなキャ○ピーの諸君! 俺はもうファーストキスを済ませるどころか、生で女の子のマンコを見たことがあるうえ、フェラチオだって体験済みなんだゼッ!(その相手が小学生の妹だということは気にしちゃいけない)
そうさ、自分に自信を持ってなかった過去の俺と決別したんだ。
今の俺は由奈のおかげで進化した新しい自分!
よぉし、ここはひとつ、小粋なリア充トークで佐伯さんと仲良くなっちゃおうかな! と、息巻いていた俺だったが──。
「凛花ぁ、なに話してんのぉ?」
佐伯さんといつも連れ立っている女子の一人がやってくるや、他の女子も次々とやってきて、気づけば俺の席は女子グループに包囲されてしまった。
しかも女子の匂いに誘われた陽キャ男子までやってきて、場のリア充濃度が飽和状態にまで引き上げられてしまった。
耳をつんざくギャハギャハとした笑い声が居心地の悪さに拍車をかける。
やっべぇ……どいつもこいつも経験済みな顔しやがって。こいつら全員、処女童貞なんてとっくに捨ててバ○フリーに進化してやがる!
さっきまでの強気が嘘のように萎んでゆき、俺は目をつけられないよう静かに席を立って教室を出ると、休み時間が終わるまであてもなく校内を徘徊するのだった。
ふっ……進化したとはいえ、所詮は羽化(脱童貞)もしてないトラ○セル。今の俺じゃあ太刀打ちできる相手じゃなかったんだぜ……。
次の授業が始まるギリギリで教室に戻り、何事もなかったフリをして席に戻ると、佐伯さんがそれに気づいて後ろを向く。
「神山、どこいってたの?」
「いや……べつに……」
「ふぅん?」
やめて、見ないで! こんな惨めな俺を見ないでぇぇっ!
あぁ……悲しい。
残酷な格差に打ちのめされる俺は、そこへ追い討ちをかけるように、もうすぐテスト期間だから勉強しとけと担任からの御達しを受けてさらに気分が落ち込むのであった。
*
「っていうことがあったんだよぉ、由奈ぁ……」
放課後になり、癒しを求めて走って帰宅した俺は、自室で由奈に抱っこしてもらいながら、小さな胸に顔を埋めていた。
「よしよし、お兄ちゃんは”かたくなる”のがじょうずじょうず」
「おふぅぅ……」
頭をナデナデされながら、ついでに股間も撫でられると、心地よさに嫌な気持ちが薄れていく。由奈の甘えセラピーは最高だぜ!
「お兄ちゃんは佐伯さんが好きなんですか?」
「えっと、まあ……そうだけど……」
俺に好きな女子がいるとして、由奈的にはどうなんだろう?
「うまくいくといいですね?」
もしかしたら、ヤキモチをやくのかと思ったけど、普通に応援されてしまった。なんだか複雑な気分である。
「うん……でもトラ○セルのままじゃ無理だよぉ……」
「だったら、お兄ちゃんもバ○フリー進化すればいいのでは?」
そうなのだ。佐伯さんと対等になるには俺も真のリア充になるしかない。
「でも無理だよぉ、まだ経験値が足りないよぉ……」
俺が泣き言を吐いていると、由奈が耳元に口を寄せる。
「じゃぁ、由奈と一緒に、経験しちゃいましょうか?」
甘く淫らな声に耳をくすぐられ、股間のいちもつが更に”かたくなる”。
「由奈……それって……」
期待が滲む声で確認すると、由奈は体を離し、こちらに向けて足を開いてみせる。
スカートの奥に覗く純白のパンツの中心を、由奈の細い指がくりくりと撫で付ける。
「由奈のここに、お兄ちゃんのどーてーおちんちん、挿れますか?」
パンツの奥に隠れている小学生の未熟なスジが指に押されて浮かび上がる。
しゃおらあああ! レッツポ○モンバトルだぜえええぇッ!
────と、いきたいのは、やまやまなのだが。
「でもさ、やっぱり兄妹でセックスするのって、マズいんじゃないかな……?」
すでに散々いかがわしい行為をしておきながら、今更何を言ってるんだと思われるかもしれないが、小学生の義妹と最後の一線を超えることには躊躇いを覚えてしまう。
そんな俺の心境を悟ってか、由奈はひとつ提案してきた。
「じゃあ、先っぽだけにしましょう」
「はい?」
「お兄ちゃんのオチンチンの先っぽだけ、由奈のおまんこに挿れるんです。先っぽだけならセックスじゃないでしょう?」
「えっ? そうなの?」
それは初耳なんだけど?
「先っぽだけならセックスじゃありません」
「先っぽだけならセーフ?」
「よゆうです」
まーじかぁ。
呆気にとられる俺の前で、由奈がいじっていたバンツのクロッチを横にズラすと、隠れていた可愛いスジがお目見えする。
自分で弄っただけだというのに、幼いワレメはじっとりと濡れて、粘り気のある透明な糸が指先から伸びていた。
「んっ……ぁっ……」
指を動かしクチュリと粘液が絡む音がすると、由奈の可愛らしい口からイヤらしい声が漏れる。
「ぁっ……ふっ……お兄ちゃん、由奈の小学生おまんこに、おちんちん、挿れたいですか?」
「あっ……いっ、挿れたい……挿れたい!」
小学生の女の子が目の前でオナニーをする姿を見せられては我慢できるはずもなく、俺はいそいそとズボンを脱ぐと、パンツの下で勃起していたチンコを取り出した。
血流が集まりパンパンに膨らんで敏感になっている亀頭。これを愛液でトロトロになった由奈の小学生まんこに挿れたら、いったいどれだけ気持ちがいいのだろうか!?
「じゃっ、じゃあ……先っぽだけ、先っぽだけ……」
男を受け入れるには幼すぎるワレメに膨らんだ亀頭を当てがおとうとしたその時だった──。
「あっ、やっぱり待ってください」
先っぽが触れる寸前で由奈の手にむんずとチンコを握られて挿入は阻止されてしまった。
「うへっ!?」
「せっかくだから、これはご褒美にしましょう」
さっきまでの甘い雰囲気はどこに消えたのか、由奈は淡々とした口調でそう言ってきた。
「えっ、なに? ご褒美ってどういうこと?」
「もうすぐテストがあるって言ってましたよね?」
「そうだけど……」
「テストでいい点がとれたら、ご褒美に先っぽ挿れてもいいですよ」
「そんなぁ」
餌を目の前にぶらつかせておいて、突然のお預けとは酷すぎる!
恨めしそうに見つめるも、由奈は首を横にふる。
「お兄ちゃんは由奈の小学生おまんこに、オチンチンの先っぽでチュッチュしたくないですか?」
「…………したいです」
「じゃあ、がんばりましょうね?」
「あい……」
どうやら、俺の義妹は調教師の素質があるようだ。