ベッドの脇に座っていた佐伯さんにグラスを手渡すと、俺も隣に腰かける。
いつもと違う緊張の漂った空気が部屋を包んでいた。佐伯さんもそう感じているのだろう、いつもは口数の多い彼女が今日はやけに大人しい。
お互いが何を考えているのか、なんとなく察してしまう。セックスである。間違いなく佐伯さんもセックスすることを想像している。
けれど、どうやって切り出せばいいのかわからない俺は、相手の出方をうかがいながら、黙ってグラスをちびちびと傾けるしかない。
くっ、なんて緊張感だ!
どちらかが少しでも動いたが最後、戦いの幕が切って落とされる。みたいな?
知ってる! 俺これ知ってる! 格闘漫画で読んだことある!
たいていは格闘家が対峙したら、なんか知らんけど先に動いた方が負けるやつッ!
セックスは格闘技だって誰かが言ってたし!
つまりこれは、佐伯さんが痺れを切らして先に動くまで待つのが正解。
いいぜ、そっちがその気なら、夜までだって待ってやる。ここからは我慢比べだ。絶対に先には動かないぞ!
俺と佐伯さんは空になったグラスをいじりながら、ただただ黙って牽制をし合うのだった。
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────────────いや、違うんじゃね?
動けよ。それでセックスできるなら、べつに負けていいじゃん。むしろ勝ったら負けじゃね?
圧倒的気づき。
あっぶねぇ……危うく試合に勝って勝負に負けるところだったぜ。
なんという孔明の罠だ。やるな佐伯さん!
彼女の策略を見抜いた俺は、そうはいくかと彼女の手を握った。
「あっ……」
まさか俺の方から仕掛けるとは思っていなかったのだろう、頬を赤らめた彼女が俺を見つめる。
なんか、今日の佐伯さんはやけに女の子っぽいというか、可愛らしいというか。
瞳が潤んで見えるのは、メイクのせいだけじゃないはずだ。
俺はそのまま顔を近づけて、リップで艶やかに潤った唇にキスをした。
プニッとした彼女の柔らかい唇の感触。
「んっ……」
佐伯さんが目を閉じて長いまつ毛を震わせる。
いつもは遠慮してここで終わりにしていたが、今日の俺は一味違う。由奈との数々の特訓で習得した技を全てぶつけてやるんだ!
深く口づけをしながら、彼女の口内に舌を潜り込ませる。
「んっ、んんっ……ぁっ、ちゅぷっ……んぅっ……」
口内で舌先が触れ合うと、驚いて引っ込もうとする佐伯さんの舌を追いかけて、強引に絡ませる。
「はぷっ……んっ、レロっ、ンンッ……ちゅっ、ちゅぷ……」
最初は戸惑ったように見えたが、すぐに佐伯さんも積極的に舌を絡ませてきて、ぬちゅぬちゅと唾液が絡み合ういやらしい水音が部屋に響いた。
さすがギャル、エロいキスなんてお手のものか。
俺たちは、だんだんと息づかいが荒くなり、両手でしっかりと互いの体を抱きしめ合う。
興奮した体が熱を帯び、汗ばんだ肌から佐伯さんの甘い匂いがむわっと漂ってくる。
彼女が十分にその気になっているのを察して、右手を佐伯さんの胸にすべらせる。
「んッ……!」
佐伯さんがピクッと震える。
ギャルと付き合ったらエロいことばかりすると思っていたが、俺と佐伯さんはキスまでしかしたことがない、意外なほどにプラトニックな関係だった。それゆえに、初めて触る高校生にしては発育のよいDカップの揉み心地は感動的である。
「ぁっ、んっ……神山……」
おっぱいを触った勢いに任せて短い丈のキャミをめくり上げ、白いお腹とブラに包まれた乳房を丸見えにすると、佐伯さんは恥しそうにするが、胸を隠そうとはしなかった。
つまりOKなんだと解釈して、改めて彼女の双房を揉みしだくと、押し込んだ指先がぷにっとした弾力で押し返される。みずみずしいおっぱいの感触に鼻息が荒くなり、指にも力が入ってしまう。
これはもう、この先も見ていいよな? いいんだよな!?
ゴクリと息を呑み、人差し指をブラの端に引っ掛けて、クイッと下にずらすと、隠れていたピンク色の乳首がポロンとまろびでた。
すべすべしたまあるいおっぱいの頂点にツンと突き出したさくらんぼ。ぷっくりとふくらんでいて、それは彼女が性的な快感を覚えていることの証明だった。
柔らかな果実に触れるように、優しく先っぽを摘んで、クリクリとさすってやると、佐伯さんは口元に指を押し当てて「んぅ……ッ」と堪えるように可愛らしい喘ぎ声を漏らす。
うぉぉお! 俺は今、ギャルの乳首をいじって感じさせているぅっ!
その事実が俺をもっと大胆にさせる。俺は胸に顔を近づけて、唇で乳首を挟むと、ちゅぅっと吸い上げた。
「ひぅっ! ぁあっ……そこっ、舐めちゃだめっ……ンンッ!」
ダメと言いながら、甘い喘ぎ声を漏らす佐伯さん。思ったよりも敏感なんだな。きっと今まで数々の男にこのおっぱいを吸わせてきたに違いない。くそっ、今は俺が佐伯さんの彼氏なんだ! つまりこれは俺のおっぱい!!
日頃から義妹の小学生おっぱいを吸い続けて磨いてきた舌技でもって、乳首をニュルニュルと舐め回す。
「うぅっ……んぁっ、ぅっ、ぁっ……あンッ!」
敏感な先っぽを責めたてる快感の痺れに、佐伯さんはプルプルと体を震わせた。
効いてる、これは効いてるぞ! 効果はバツグンだ!!
ここが攻め時だと判断した俺は、佐伯さんの肩を掴んでベッドに押し倒す。
「きゃっ!」
半裸で仰向けに倒れた佐伯さんに覆いかぶさり、首元にキスをしながら、右手をスカートの中に潜り込ませ、股の付け根を探り当てると、パンティの上から大事な部分に指で触れた。
その瞬間、指先に伝わってきたヌメッと粘ついた感触。
「えっ?」
あれっ、なんか、めっちゃ濡れてない?
「やぁっ……」
股を濡らしていたのを気づかれて恥ずかしかったのか、佐伯さんは両手で顔を隠してしまった。
いつも勝気な佐伯さんが恥じらう姿に胸が疼き、俺はもちっとした柔らかい太ももを掴むと、強引に股を開かせた。
「やっ、やだっ!」
抵抗しようとしても、男の力には勝てない。
パッカリと開かれた股の間では、女子高生が穿くにしてはセクシーすぎるレースで飾られた黒い下着が披露され、恥部を隠すクロッチ部分はワレメから漏れ出す蜜液でグッチョリと濡れていた。
うっはっ! さすがギャル、エロいパンツじゃねえか! これでフレンズ達を悩殺してるんですね、わかります!!!
「やだぁっ、そんなに見ないでよぉ……」
そんなこと言われても、こんなエロいものを目の前で見せつけられて、紳士的に振る舞えるはずもないじゃあないか。
「佐伯さんのここ、すごいヌルヌルしてるね」
つついた指先がツプリと窪みに沈み込む。
「ひぅんッ!」
「すごいエッチなパンツだね、もしかして、これって勝負下着だったりする?」
「……ばかっ」
恥しそうにぽそっと呟く佐伯さん。
やっぱり佐伯さんも最初からそのつもりだったってことじゃないか。
もはやここで遠慮するのは彼女に失礼というものだ。
俺はパンティの両端を指でつまむと、ゆっくりとずり下ろしていく。
おへその下が段々と見えてきて、秘密の花園が見えるギリギリのところまで来ると、俺は一気に彼女の足から薄い布切れを剥ぎ取った。
隠すものの無くなった股間には、ぷにっと盛り上がった肉唇の間でヒクヒクと動くピンク色の穴がご開帳していた。
初めて見るJKギャルの生マンコ。由奈のピッチリ閉じたスジマンとは違う、卑猥なビラビラがはみ出したメス穴は、溢れた愛液でテラテラといやらしく光っている。
佐伯さんは黙ってされるがままになっている。ここは男らしくちゃんとリードしないと!
俺も急いでズボンとパンツを脱ぎ捨てると、ずっとズボンの中で勃起していた肉棒を露出させる。
「……ぇッ!」
カウパーを垂れ流す肉槍を見た途端、佐伯さんが驚いたように目を見開いた。
なんだろう、俺のチンコ、どこか変なのだろうか?
気になったけど、今は下手なことを言って雰囲気を壊したくない。
枕の下に隠してあったコンドームを取り出すと、昨夜練習した通りに、袋から取り出してペニスに装着する。
よし……これで準備はOKだ。
しちゃうのか? ついに佐伯さんとセックスしちゃうのか!?
佐伯さんは何も言わず、ベッドに仰向けに寝そべったまま、俺のことをじっと見つめていた。
その瞳には、緊張と不安が見え隠れしているようにも見えた。おかしいな、彼女はこんなこと慣れてるはずなのに。
「佐伯さん、いっ、挿れるよ……?」
「うっ、うん……」
ペニスの先端を愛液の滴るワレメの中に押し付ける。ぬっちょりと温かい感触。
このままチンポを奥に挿れたら、夢に見た童貞卒業を果たすのである。
期待と興奮で心臓がバクバクと激しく鼓動する。
いくぞ、挿れるぞ……! JKギャルのマンコで童貞卒業しまっす!!
膣口の場所を探りながら、亀頭が奥に沈み込む箇所に狙いを定め、腰を前に押し進めようとした時だった。
「あっ、あのさっ」
ギリギリで佐伯さんに呼びかけられ、ピタリと動きを止める。
「えっ、なに?」
もしかして、何か間違ってしまったのだろうか、そんな馬鹿な! あれだけ由奈とセックス(仮)で練習したっていうのに!
けれど、次に佐伯さんの放った一言は、俺の想像から大きくかけ離れたものだった。
「わたし……その、初めて……だから」
………………なんですと?