さて、紗百合さんと香苗おばさん、ふたりの女性と関係をもってしまってから数日が経った。
あれからというもの、おばさんの住むマンションにあしげく通っては、おばさんとエッチして、家に帰ったら帰ったで、紗百合さんともエッチをするという、下半身の赴くままな生活を送っていた。
ふたりの女性の間を行ったり来たり、これじゃあ節操のない浮気者だ。香苗おばさんに紗百合さんとセックスしてるのを内緒にしているせいで、会うたびに罪悪感を覚えてしまう。
なんだか、今の僕ってすごいダメ人間なんじゃないだろうか……?
けど、だからといって、僕のチンポはもう紗百合さんの肉穴の快感を覚えてしまった。いつでもセックスフリーのエロすぎる美女と家の中でふたりきり、そんな状況で思春期まっただ中の男子高校生が性欲を我慢できるだろうか? いや、できるはずがない。
それじゃあ一体どうすればいいのか、いくら考えても答えは出ないわけで……。
「どうしたの和也? なんだかボーッとしてるみたいだけど」
まさか僕がそんな下半身事情で悩んでいるとは知らない香苗おばさんが、不思議そうに顔を覗き込んできた。
ここは香苗おばさんが住むマンションのリビング。今は絶賛おばさんとの逢瀬の真っ最中である。いけない、余計なことを考えてボロを出さないようにしないと……。
「ううん、なんでもないよ。最近なんだか疲れが取れなくてさ」
「あら、そうなの、ちゃんと眠ってる? 若いからって夜更かしばかりしちゃダメよ」
おばさんの言葉にドキッとする。たしかに昨晩も紗百合さんとエッチしていたせいで寝るのが遅くなってしまった。まさかバレてはいないだろうけど、うぅ……心臓に悪い。
「あはは……うん、気をつけるよ」
「じゃあ、今日は疲れが取れるマッサージをしてあげましょうか?」
そう提案してくれたおばさんは、きっと僕の体調を気にしてくれているのだろう。その優しさに申し訳なさを感じてしまう反面、ちょっと期待してしまう。というのも、おばさんはアロマセラピストの資格を持っているらしく、エステ店で働いているらしいのだ。
エステとかよく知らないけど、女の人が美容のために行くイメージがある。お金を払ってまでマッサージをしてもらうのだから、きっと気持ちがいいに違いない。
「じゃあ、お願いしようかな」
「うふふ、任せて。わたし、評判が良くてお客様からもよく指名されてるんだから。それじゃあ……」
そう言うと、おばさんは棚の中から何やら取り出して僕に手渡した。
「なにこれ?」
「紙パンツよ。オイルを使うから、服を脱いでそれを履いてちょうだい。わたしは施術の準備をしておくわ」
てっきり、ソファに寝っ転がって腰とかを揉んでくれるのかと思っていたが、どうやらもっと本格的にしてくれるらしい。
言われた通りに服を脱いた僕は、小さく折りたたまれた紙パンツを広げてギョッとする。なんだこれ……前を隠す生地はやけに小さいし、後ろなんか紐のTバックじゃないか。
「え、これを履くの? ちょっと恥ずかしいような……」
「大丈夫よ、わたししか見てないんだし。いちど履いちゃえばすぐに慣れるわ」
「う、うん……」
仕方なくトランクスを脱いで紙パンツに足を通してみるが、やはりというか、陰茎はギリギリ隠れているものの、少しズレたらハミ出てしまいそうだし、間に紐の食い込んだお尻がスースーして落ち着かない。
壁際に置かれている姿見に目を向けると、小さな紙パンツが股間にピッチリと張り付き、ペニスでもっこり盛り上がっている様子が、なんだかすごい間抜けに見えた。
全裸よりもこっちのほうがよっぽど恥ずかしい気がする。世のエステサロンというのは、みんなこんな恥ずかしい格好で施術を受けているのだろうか? この世界は男子高校生にとってあまりにも未知すぎる。
「それじゃあ、マットにうつ伏せになって、ちょっと待っててちょうだい。わたしも着替えてくるから」
僕が自身の姿に疑問を覚えている間に、おばさんがいつもヨガで使っている厚手のマットがリビングに敷かれていた。上からフカフカのバスタオルが掛けられて、枕代わりにクッションも置かれている。
言われた通り、うつ伏せで寝そべりながら、一旦部屋を出ていったおばさんを待っていると、しばらくして戻って来たおばさんは、肩口と胸元がやたらと大きく空いているピッチリした白いTシャツと、やけに丈の短い黒のタイトスカートという格好をしていた。
──ただでさえ魅惑的なおっぱいなのに、谷間が強調されて凄くエロい! 世のエステティシャンはみんな、こんなエッチなユニフォームを着ているのか!?
世界の謎は深まるばかりだった。
そして、すぐにマッサージが始まるかと思いきや、おばさんは窓のカーテンを閉めて日光を遮ると、蛍光灯を消し、代わりに間接照明をつける。それからアロマキャンドルに火を灯し、スマホから音楽を流した。
柔らかなオレンジ色の間接照明がぼんやりと照らす薄暗い部屋にアロマの爽やかな香りとヒーリングミュージックが流れ、さっきまで生活感を漂わせていたリビングが一変して、ムーディーな空間が出来上がってしまった。
すごい、なんか、なんか……すごくエッチな気がする! 世のエステというのは──(以下省略)。
初めて体験する大人の空間に当てられたのか、マッサージをしてもらうだけだというのに、僕の心臓はドキドキと高鳴っていた。
「香苗おばさん、えっと……」
「大丈夫よ、痛いことはしないから。和也はリラックスして、体の力を抜いていればいいの」
そう言って、僕の足元に移動したおばさんは、オイルを手に付け、両手を擦って馴染ませる。そして、その手を僕の身体に伸ばしてきた。
「んっ……」
手で温められたオイルが、ヌルリと背中に広がる感覚に思わず声が漏れる。
おばさんはそのまま、ゆっくりと手を動かして、背中全体を撫でるようにオイルを塗り広げていった。
「あっ、あぁ……」
「どぉう? 気持ちいい?」
「う、うん……おばさんの手が温かくて、すごくイイよ……」
「ふふっ、これから、もぉっと気持ちよくしてあげるからね」
そう言って、おばさんは少しだけ体重をかけて、親指の腹で腰を押すと、じわじわと背中の肉を圧迫しながら前後に動かしだす。
ぐっぐっと絶妙な力加減の指圧。凝り固まっていた筋肉がほぐされていくのが分かる。
「あっ、ぁうぅ……」
「痛くはないかしら?」
「う、うん、へいき……気持ちいいよ……んっ、ぉっ、おぉっ……」
むしろ気持ち良すぎて、風呂に浸かったおじさんみたいな声が出てしまう。極楽娯楽ってこういうことなのだろうか。
しばし背中を往復するおばさんの手に身を委ねていると、指はだんだんと下半身の方へと向かい、お尻の肉をグイッと強めに指圧された途端、得も言われぬ刺激が下半身を駆け抜けた。
「うひぃっ!」
腰がビクッと浮いて、思わず変な声を出してしまった。
「うふふっ、ここもツボなのよ。こうやって押されると、ほら、どぉう? こうしたら気持ちいいでしょ?」
「う、うん、気持ちいいんだけど……あッうぅっ……」
硬い手のひらの付け根で骨盤付近をグリグリと圧迫されると勝手に腰が浮いてしまう。我慢しようとしても反射で震えてしまうから、どうしようもない。
「あらあら、和也ってば、すごく敏感なのね。それじゃあ、こういうのはどうかしら?」
「ふぁァ──っ!?」
今度はオイルでぬるぬるになった、おばさん指が、お尻の隙間に入り込んできて、玉袋の付け根を指でグイッと押上げられた。その瞬間、得も言われぬ快感が体の奥にほとばしる。性器から得る直接的なものとは違う、体の内側にある性感がググゥッと昂ぶるような、未知の体験だった。
「あっ、ああっ、おばさんっ! まって、そこっ、グリグリされたら、変な声でちゃって……うひぃぃっ!」
「うふふ、声を我慢しなくてもいいのよ、ほぉら、もっと気持ちよくなりなさい」
おばさんは僕の反応を楽しむかのように、付け根の部分を執拗に指圧する。その度に僕は腰を浮かせて情けなく喘いでしまう。
「あ、はあぁぁっ! おっ、おばさんっ、それダメッ……ダメだよぉ、あぅっ、ああァッ!」
射精感とは違うゾクゾクとした快感の塊が股間の奥底からせり上がってくるような感覚に悶えていると、不意におばさんの手の動きがピタリと止まる。
「ふぁっ、えっ……おばさん?」
「はぁい、ここのマッサージはおしまい。それじゃ次は仰向けになってちょうだい」
「う、うん……」
途中で止められてしまい、残念なような、ホットしたような、なんとも言えない気持ちで、うつ伏せから仰向けへと体勢を変えようとして、僕は自身の股間の変化に気づいてドキッとした。
直接、性器に触れられた訳でもないのに、僕のペニスは驚くほど硬く勃起してたうえに、知らぬまに垂れ流していた大量の先走り汁のせいで紙パンツがグッチョリと濡れてしまっていたのだ。
お漏らししたみたいに濡れた股間を見られるのが恥ずかしくて、僕は恥部を手で隠した状態で、ゆっくりと仰向けに寝転がった。
「どうしたの和也? ほら、手をどけてちょうだい、これじゃあマッサージができないわ」
「あっ、えっと……うん……」
おばさんの言葉に仕方がなく手を退けると、硬く反り立った勃起チンポに押し上げられ紙パンツの股間が立派なテントを張っていた。
「まぁっ……和也ったら、マッサージしただけで、こんなになっちゃったの? さきっぽからエッチなお汁をトロトロ垂らして、そんなに気持ちよかったのかしら?」
「うっ、うん……おばさんの手が、すごく気持ちよくて、こんなに……」
「そう、でも困ったわね」
「えっ?」
「だって、これからするのは、さっきよりも、もっと、もぉっと気持ちいいマッサージなんだもの。気持ち良すぎて、和也のオチンチン、どうにかなっちゃうかもしれないわ」
「そ、そうなんだ……?」
「ねぇ、和也はしてほしいのかしら? おばさんのヌルヌルした手で、おちんぽグチョグチョになっちゃうような、すっごく気持ちがいいマッサージ♡」
「あっ、う、うん……してほしい……して、おばさん……」
「うふふっ、素直に言えてイイ子ね。それじゃあ、た〜っぷり、ほぐしてあげる♡」
おばさんは妖艶に微笑むと、その手をゆっくりと紙パンツの中に忍び込ませるのだった──。