オイルをたっぷりと馴染ませた、おばさんの指が、紙パンツの中で膨らんでいた僕のペニスをヌルリと擦る。
「あうっ!」
陰茎に走る刺激に腰がビクッと震える。けれど、おばさんは直接ペニスに触ったわけではなく、あくまでも鼠径部のマッサージを続けていた。
ヌリュッ、ヌリュッ、ヌチュッ──。
「あっ、あぁっ、ぁっ……ぁっ、ぅうっ……!」
紙パンツの中に潜り込み、ペニスの付け根を這いずり回るおばさんの手が、チンポや玉袋を掠めて通り過ぎる。そのたびに僕は弱々しく呻きながら、もどかしい快感の刺激に体を震わせた。
「あんっ、和也ってば、オチンチンからエッチなお汁がどんどん溢れてくるわ……ほら見て、わたしの手、和也のおちんぽ汁でこんなにヌルヌルになっちゃってるわ」
紙パンツの中から引き抜かれた手は、オイルと混じった透明なカウパー液で糸を引いていた。そして、おばさんはその卑猥にヌメつく手で鼠径部のマッサージを続ける。
「あぁっ、ぁっ、あっ……おぉっ……おばさん……ぼくっ……」
「なぁに? もう出ちゃいそうなのかしら? でもまだマッサージの途中なんだから、ガマンしなきゃだめよ♡」
「うぅっ……!」
精巣から溢れ出すザーメンが管を伝ってチンポの根本に押し寄せて来るのを感じる。いまチンポをしごかれたらブビュルルルッ!と、大量のチンポ汁を噴き出してしまいそうだ。
しかし、そうはならない。なぜならおばさんは、僕がイキそうでイケないギリギリの快感を与えてくるからだ。
竿や玉袋を指が掠めるたびに陰茎を流れるビリリッとした刺激、けれど射精に至るには若干物足りないせいで、生殺しのような気持ちよさが延々と続く。
「ふふっ♡ ここはリンパが集中する場所だから、よぉくほぐして流れをよくするのよ♡ ほぉら、どぉう、キモチいいでしょ? 和也のオチンチン、びくんびくんて震えてる♡」
「あぅっ、あぁっ……おっ、おばさん……あうぅぅ……」
いつものおっとりニコニコ顔とは違う、優しいけれど妖艶な、男を惑わす魅惑的な笑みを浮かべるおばさんの手業に、僕は成すすべもなく翻弄された。
「あらあら、そんな弱々しい声を出しちゃって、和也ってば可愛いいんだから♡ それじゃあ、次は違う格好でしましょうか、ワンちゃんみたいに四つん這いになってごらんなさい」
「え、ワンちゃん……?」
「そうよぉ、ほら、早く♡」
「う、うん……」
僕は言われるままに、マットの上に手をつき、おばさんにお尻を向ける格好で、犬のように四つん這いになってみせた。
「これでいいの? うう……この格好、ちょっと恥ずかしいよ……」
「ええ、そのまま動いちゃだめよ」
横を見ると、 紙パンツ一丁の裸で四つん這いになった僕の姿が鏡に映っていた。なんだか凄くみっともない格好に見えて、すごく恥ずかしい。けれど、そんな羞恥を感じながらも、僕は次におばさんが何をしてくるのか、期待でチンポがビンビンに勃起している。
後ろにいるおばさんが何をしようとしているのか見えず、じっと待機していると、細い指がお尻をサワサワと這い回り、ゾワッとした快感が臀部に走った。
「あぁッ!」
僕は悲鳴と共に突き出した尻を更に浮き上がらせた。すると、お尻を撫でていたおばさん手が股の中に潜り込み、伸ばした腕を使った長いストロークでニュルルンッと鼠径部が擦られる。
「あっ、あぁッ、 うぅっ!」
ヌルッ、ヌチュッ、ヌルンッ、ヌルルッ──。
股の間を往復するおばさんの腕はオイルまみれになり、滑らかな動作で蛇のように股の内側を這いずった。
ヌチュ、ヌチュと粘った音が響く。体温で温められたオイルによって股間がじわりと熱を帯び、下半身の血流が一気に巡るような感覚と共に快感がどんどん増していく。
おばさんはダイナミックに体を動かしながら手と腕を使い、鼠径部だけでなく、玉袋や太ももの内側をまさぐる。そして、伸ばされた手がお腹を通り過ぎて、指先が硬くなってしまった僕の乳首をクリクリとイジメてきた。
「あっ、あっ……! はぁぁっ、あぁっ……はぁぅっ」
股間と乳首から流れる快感の痺れによって、湿った吐息が口から漏れる。
「和也ってば本当に感じやすいのね、マッサージのしがいがあるわ♡ ほぉら、もっと気持ちよくなっていいのよ♡」
「あうっ、ああっ、おばさんっ……すごいよ、僕、こんな気持ちいマッサージ、初めてで……あうぅっ」
あまりの気持ちよさに、もう恥ずかしとかどうでもよくなっていた。犬のような四つん這いのまま、おばさんのマッサージに身を委ねる。
激しい腕の動きによって紙パンツはズレて、いつの間にか勃起したチンポが丸出しになっていた。
射精したくでもできない、もどかしさに、ペニスの先っぽから粘着質の透明なカウパー汁がヨダレみたいにトロトロと垂れ落ちている。
「はぁ、はぁっ……ううぅっ、おばさんっ、ぼくっ……もう……」
「あらあら、こんなにお漏らししちゃって、我慢汁でタオルがビチョビチョだわ。和也ったら本当にエッチなんだから♡ ねえ、もう射精したい?」
「うぅっ、したい、射精したいっ……早く精液出したいよぉ」
「うふふ、わかったわ♡ それじゃあ和也のオチンチンの中に溜まってるドロドロのオチンポ汁、びゅるるぅってたくさん射精しましょうね♡」
その言葉に、いよいよ、おばさんのオイルでヌルヌルになった手でチンポをしごかれることを想像して、僕はペニスの快楽に身構えた。しかし──。
「うひっ!?」
僕は予想もしていなかった刺激に襲われ、またしても素っ頓狂な声を上げていた。
おばさんの指が触れたのはペニスではなく、お尻の穴だったのだ。温かなオイルを垂らしながら、おばさんは優しく穴の入り口を指で愛撫する。まさかそんな所を触られるとは思いもしなかった僕は激しく動揺した。
「おっ、おばさん!? 何してるの!?」
「なにって、和也を気持ちよくするために、たっぷりオイルを馴染ませてるのよ♡」
「でっ、でも、そこっ……お尻の穴だよ!」
「ええ、そうよ。和也は初めてだと思うけど、お尻の穴も立派な性感帯なのよ。オチンポとは違う快感が得られるの、病みつきになっちゃう人だっているんだから♡」
「でっ、でも……」
僕だって、アナルを使ったセックスがあることぐらい知っている。けどそれは特殊な性癖の人がするアブノーマルなセックスであって、自分のようなノーマルな人間には縁のないプレイだと思っていた。
「だいじょうぶ、わたし、とっても上手だから♡ 和也はじっとしていればいいのよ、今まで感じたことのない快感を今から教えてあげる♡」
そう言いながら、おばさんは尻穴をほぐすように、オイルまみれの指でアナルの周りをヌチュヌチュと指圧する。
「あひっ! あっ、あっ、まっ、まって……! おばさん、ぼく、まだ心の準備が……!」
しかし、僕の制止を無視して、おばさんの指先がツプッとアナルの入り口に潜り込んで来る。
「ひぅっ!?」
「ほぉら、さきっぽが入っちゃったわ♡ だいじょうぶ、体の力を抜いて全部私にまかせなさい♡」
「あぐっ、ひっ……おばさんっ、まっ、まって──」
「そぉれ♡」
ズプププゥッ──!
「ンッ!ほおぉぉおぉォッ!!」
肛門の中に異物が潜り込んでくる感触に、僕はその日いちばんの情けないンホ声を部屋に響かせるのだった。