ある日の夜、子供たちが寝静まった時間。
夫婦の寝室で、わたしと夫は夜の営みに耽っていた。
「んっ、れろっ……チュッ、いかがですかあなた?」
お互いに裸になり、わたしはベッドの上に仰向けになった夫のペニスに舌を這わせる。
キャンディを舐めるみたいに舌を這わせて表面の皮をねっとり愛撫してあげると、フニャリとしていたペニスが、ゆっくりとふくらみだす。
「あぁっ……綾乃、きもちいいよ」
快感に声を震わせる夫は、本当に気持ち良さそうだった。けれど、歳のせいもあってか、夫のペニスはあまり勃ちがよくない。今も大きくなったとはいえ半分も勃起していなかった。
わたしはなんとか奮い立たせようと、陰嚢を舌でヌロヌロと転がしながら、手も使って竿を優しくしごいてあげる。
それから亀頭を口に含むと、口内でかり首を舌でこそぐように刺激する。
「んっ、ちゅぷっ、レロっ、レロっ、んっ……ちゅぽっ」
「おっ、ぉぉッ……舌が絡みつてくる!」
「チュッ、レロっ、ンンッ……もっと気持ちよくなってください……ンフッ、レロレロっ、んんっ」
夫のチンポはようやく目を覚まし、口の中で硬くなっていく。
「どっ、どうしたんだ綾乃。最近すごくセックスに積極的じゃないか?」
「んふっ、いつもお仕事を頑張ってる夫のためなら、これぐらい当然ですわ」
その言葉は嘘ではない。家族のために毎日夜遅くまで働いてくれているこの人を、素敵な夫だと思っているし、喜んでもらいたいとも思っている。
けれど、夫に隠れて息子との秘事を繰り返しながらも、挿入だけは我慢しているせいで、わたしの体は日増しに強い性欲を持て余すようになっていた。
以前は恥ずかしくてできなかったフェラチオも、今ではむしろ自分から咥えるぐらい、わたしの体は男根を求めていた。
「そっ、そうか……だったら私も、もっと頑張らないとな」
口奉仕の甲斐もあって、唾液に濡れたペニスは、なんとか自立できるぐらいに勃起してくれた。
「それじゃあ、わたしが動きますから、あなたはそのまま横になっていてくださいね」
私は手早くスキンを装着すると、そう言って夫の股間を跨いで騎乗位の体勢になり、勃起したペニスを手で支えながら、先端を陰部に当てがい、ゆっくりと腰を下ろしていく。
ろくに愛撫もされていないのに、わたしの陰部は飢えた膣から分泌される愛液で濡れすぼり、物欲しそうに開いた膣口が、肉棒の先っぽをたやすく呑み込んだ。
「んっ……あぁっ、ぁぁっ……!」
入り口を亀頭に広げられるゾクゾクとした感覚に身悶えしながら、そのまま腰を落としてズップリと根本までペニスを咥え込む。
あぁっ! 膣を掻き分けられる快感に体が悦んでいるのがわかる。
けど、タカくんのオチンチンの方が太さも硬さも、夫のものよりずっと凄いことをわたしは知っていた。
挿入されただけで絶頂してしまいそうな息子のペニスを、膣内に招いた夫のものと比較しながら、それでも私は快楽を求めて淫らに腰を動かした。
「あッ、あぁぁん……いかがですか……あなた、ンンッ」
「ぐぅぅ、すごい締め付けだ。これじゃあすぐにイッてしまいそうだよ」
そんなっ、まだ挿れたばかりなのに!
私は少しでも長く快感を味わうために、夫がすぐに射精してしまわないよう、ゆったりとしたペースで腰をストロークさせる。
ちょっと物足りないけど、膣で快感を得る事はできている。このままのペースで夫の射精をコントロールしようと思っていたとき、背中越しに小さな物音が聞こえたような気がした。
気のせいかと思ったけれど、首を捻って後ろに見ると、閉めたはずのドアに少しだけ隙間が開いていることにわたしは気づいた。
そして、ドアの隙間の向こうから、わたしと夫がセックスする姿を見つめるタカくんの存在にも────。
うそっ、どうして……。
驚きのあまり声を出しそうになってしまったけど、夫に気づかれてはいけないと、なんと堪える。
幸いにも仰向けになった夫からは、上に乗った私の体が視界を遮っているおかげでドアを見る事はできない。
けれど、急にわたしが動きを止めたことに不思議そうな顔をしている。
「どうしたんだい綾乃?」
「うっ、ううん、なんでもないわ」
どうにか平静を装いながら、このまま止めることもできず、わたしは息子に見られているのを感じながらも、夫の胸に手をついて、腰を上下に動かした。
「んっ、あぁッ、はぁぁ、うぅンッ!」
腰が跳ねるたびに乳房が大きく揺れて、尻タブが夫の股間にぶつかり、たぱんったぱんっといやらしい音を立てる。
あぁっ、何これ……すごい、さっきよりも良くなってる……!
このいやらしい姿を、今後ろでタカくんに見られていると思うだけで、わたしは快感を覚えていた。
夫の頼りないペニスがぬるりと膣壁を擦るたびに、私はさっきまでとは比べものにならない刺激を感じて喘いでしまう。
あぁっ、ごめんねタカくん、本当はママのオマンコに勃起したオチンポ挿れたいって思ってるのよね?
自分の精子が詰まったザーメンをママの子宮に中出ししたいのよね?
ドアの向こうで、私が夫のペニスで突かれる姿を見ながら、息子が勃起したペニスをしごいているのがわかる。
きっと、あの獰猛な肉槍でわたしのことを犯す想像をしているんだわ。
あぁっ、見てっ、タカくん! ママのオマンコが父親のチンポに犯されてるの、もっとよく見てぇ!
「んあぁあっ! 気持ちいいのぉ! あなたのオチンポで感じちゃうのぉ!」
私はわざとタカくんに聞こえるように喘ぎながら、激しく腰を動かした。
「あぁっ、そんなに締め付けられたら、もうっ、いきそうだよ綾乃!」
「イッてぇ! 綾乃のオマンコの中に、あなたの精子いっぱい射精してぇぇ!」
夫の高まりを感じたわたしは、後押しするように下腹部に力を挿れて、膣内でペニスをギュッギュと締め付けた。
「グゥぅぅぅぅ!!!」
夫の呻き声と共に肉棒が脈動し、びゅるっ────と、ザーメンが吐き出さると、夫は一瞬体を固くしてから、すぐに力が抜けたようにぐったりする。勃起を維持できなくなったペニスが、膣内で萎んでいくのがわかる。
わたしはまだイッてないのに……。
「はぁ……はぁ……すごく良かったよ……綾乃」
「ふふっ、喜んでもらえて嬉しいわ」
満足げに笑う夫に、私は不満を悟られないよう微笑むと、腰を動かして膣からペニスを引き抜いた。
萎んですっかり小さくなったオチンチンからコンドームを抜き取ると、ゴムの底には指の先っぽ程度の精液が溜まっていた。
射精をして疲れたのだろう、夫はピロートークもままならないまま、すぐに寝息を立て始めてしまう。
もともと、性欲があまり強くない人だし、日頃の疲れもあってか、夫は一度眠ってしまうと朝まで起きない。やっぱり一回するのが精一杯みたい。
わたしは夫とお付き合いをした頃からセックスでアクメを感じた事は一度もなかった。けれど、再婚する前はそれも気にはならなかった。
娘を育てている間に、わたしも女としての意識が薄れて、セックスは夫婦生活のおまけのように考えていたのだと思う。
けれど、義理の息子によって、母性と共に女としての本能までもが目覚めさせられてしまうと、夫との夜の営みに不満を感じるようになってしまった。
息子の存在を思い出して振り向くと、ドアは閉められて、そこに人の気配は無くなっていた。きっと部屋に戻ったのだろう。
小さくため息をつくと、自分も早く眠って、この疼きを忘れてしまおうと、枕元のライトを消してベッドに横になった。
夫のいびきを聞きながら、ゆっくりと意識が遠のいていくのを感じ、わたし眠りに落ちた。
*
どのくらい眠っていたのだろう。
体をまさぐられる感触によって、暗い寝室で目を覚ます。
「んっ、あなた……?」
てっきり夫が寝ぼけているのかと思っけど、隣から聞こえてくるいびきに、それが夫によるものじゃないことに気づく。
えっ、それじゃあ……これって。
暗闇に聞こえる発情した獣のような息づかい。
わたしの上に覆いかぶさっていたのは、寝室に忍び込んできた義理の息子だった。