冷や汗が背中を伝う。
シーズはチラ見しているつもりだったが、実際は彼女のパンツに向けて、これでもかという程の熱い視線を送っていたらしい。
いくら酔っているとはいえ、さすがにマリーレイアも気づかないわけがない。
目を吊り上げながら睨んでいる幼馴染の姿を想像しながら、恐るおそる顔を上げるシーズだったが、目に映ったのは、恥じらいに頬を染めた幼馴染の姿だった。
(思ってた反応と違う……!?)
罵声が飛んでくるかと思いきや、こんな乙女っぽい反応をされてしまい逆に動揺してしまう。
「えっち……」
「えっ!? ちがっ、これは、マリーがそんな格好をしているからで……」
そう言いながらも、シーズの視線は少女のパンツに吸い寄せられてしまい、マリーレイアは股間を手で隠そうとするけど、指の隙間から薄布がチラチラと覗けてしまい、むしろイヤラシイ感じになっている。
酒のせいなのか、それともパンツを見すぎて血が上ったのか、シーズの顔は熱くなり頭もクラクラしてきた。
乾いてもない喉がゴクリと唾を飲み込む。
このままだと間違いを犯してしまいそうな気がしてならない。
「あーっと、マリーもだいぶ酔ってるみたいだし、そろそろお開きにしようか?」
「そんなことないわよ、ぜんぜん平気なんだから」
(絶対に酔ってるだろ!?)
喋り方まで女の子っぽくなったマリーレイアが腕に絡みついてくる。
「いやっ、ちょっとまて……」
シーズは咄嗟に防衛線を張ろうとしたが、しなだれかかるマリーレイアの柔らかな体の感触によって、あっさりと突破されてしまう。
「ねぇ……まだいいでしょ?」
(マリーってこんないい匂いしてたっけ……?)
華奢な体は柔らかく、触れ合えば温もりが伝わり、滑らかな髪からは鼻腔をくすぐる女の子の甘い匂い。
どれもシーズの知らないマリーレイアだった。
「マリー、これ以上はまずい」
「なにが……?」
「だからさ、俺は……男なんだ」
「知ってるわ」
「男はさ、こうやって女の子とくっついてると、普通じゃいられなくなる」
「うん……シーズの心臓、ドキドキしてる……」
「だから、これ以上はダメだ」
「どうして?」
まるで押し問答だ。シーズは鈍い頭を必死に動かす。
「俺たちは、幼馴染で……」
けれど幼馴染みだと、なにがダメなのか上手く言えない。
「俺には……」
脳裏にアルテラの顔がよぎったとき、宿屋の娘に言われた言葉を思い出した。
(俺は……アルテラと、どうなりたいんだ?)
男を虜にするな妖艶な肉体に溺れたいだけなのか、それとも……。
しかし結論に至ることはなく、まとまらない思考は糸のようにほどけてゆく中で、マリーレイアが身を寄せ耳元で囁く。
「なにもダメじゃないわ……」
目を向ければ、そこには、感情が溢れたように潤んだ青い瞳がこちらを見つめていた。
人形のように美しく整った少女の顔。けれど朱のさす頬から温もりと感情が伝わってくる。
唇の感触と共に、混乱した思考は霧散した。
「んっ……」
重ね合わせるだけの初々しい接吻は、アルテラとする蜜が蕩けるような口づけではなく、ほのかに甘く初々しいものだった。
「んっ……ふっ……」
ゆっくりと唇が離されると、マリーレイアは吐息を漏らしながら、恥ずかしそうに目を伏せる。
幼馴染の純情なそぶりにドキリとしていたシーズだったが、細い指にやんわりと頬をつままれて目を瞬かせる。
「いま、アルテラさんと比べたでしょ?」
「えっ!?」
「そういうの、女はすぐにわかるんだから」
女というのは何故こうも勘が鋭いのだろうかと、シーズは内心で舌をまく。
しかし、マリーレイアはそこまで気にしていないようで、すぐに指を離すと、シーズを引き寄せながらベッドに倒れ込んだ。
押し倒すような姿勢になったシーズは、体の下に収まる少女がとても繊細で愛しむべき存在に見えた。
「きて……シーズ」
シーズはもういちど口づけをしながら、肩紐をずらしてベビードールを脱がす。
ショーツだけを残したマリーレイアの肢体は、女として充分に男を受け入れられるぐらい発育していた。
華奢な体つきをしているが、乳房とお尻はしっかりと丸みを帯びており、伸ばした手がプルンと揺れる双丘に触れると、瑞々しい弾力で押し返される。
「んっ……あっ、ぅん……」
優しく乳房全体を撫でると、マリーレイアは切なそうに声を漏らした。
可愛らしい乳首を突っつくと、ぴくんと身体を震わせる。
「ひぁっ……っ、んぁっ……さきっぽ……だめぇ」
おそらく、男と肌を重ねるのは初めてなのだろう。マリーレイアのこわばった身体から緊張が伝わってくる。
シーズは緊張をほぐすために、乳房だけではなく、首、背中、太ももの内側と、少女の身体を指と舌を使って優しく愛撫する。
だんだんとマリーレイアの身体が火照りだし、肌がじんわりと汗ばんでくると、シーズは愛撫をしながらショーツに指を掛ける。
「マリー、脱がすよ」
「う、ん……」
ショーツを引き下げて細い足から抜き取ると、入念な愛撫によってトロリと濡れた恥部が晒される。
プニッした割れ目の柔肉はピタッとくっついているが、指で広げると、愛液がトロリと垂れてくる。
「いやぁ……そんなに見ないで……」
秘部を間近で見られるのが恥ずかしかったのか、マリーレイアは股間を手で隠そうとするが、シーズの手がやんわりとそれを阻み、秘裂に指を潜り込ませる。
「ふうっ! んんっ! あっ、あぁ……ひんっ!」
奥まで指を挿れないように注意しながら、クチュクチュと割れ目を浅く掻き回すと、いやらしい蜜がどんどん溢れてくる。
「凄く濡れてるな、気持ちいい?」
「ああっ! んっ……ひあぁっ! そんな……やだ、だめぇ……っ」
マリーレイアは羞恥と快感が混ざり合ったような悲鳴を上げる。
いつも勝気な幼馴染が、まるで別人のように弱々しく悶える姿にシーズは興奮した。
その姿をもっと見たくて、秘裂に顔を寄せると舌でクリトリスを舐め上げる。
「えっ、うそっ、うぅっ! あっあぁっ! んンッ!」
舌と指で同時に責められ、許容を超えた快感の刺激にマリーレイアは体をのけ反らす。
「ひんっ! イッあっ……うっ、んんっ、あアッァッ、ダメェッ! もうっ、あァァッ……ひぐぅっ、いっイクっ、んぅぅゥッ!」
マリーレイアは身体を震わせながら、シーズの顔を太ももでぎゅうっとはさみ込む。
ドロリとした愛液が膣口から流れ出し、シーズの手をぐっちょりと濡らした。
イッたばかりの膣口がヒクヒクと動くのを見ながら、シーズはズボンを下ろす。
そそり勃ったペニスが姿を現し、マリーレイアはそれをみてぎょっとする。
「うそっ……それ、挿れるの……?」
想像していたよりも大きくなったイチモツを見て、マリーレイアが怯える。
ほぐしたとはいえ、彼女の秘裂はまだピッタリと閉じている。それは純潔を守るために肉棒の侵入を拒もうとしているようだった。
「シーズ、わたし……初めて、だから……優しく、してね」
不安そうに手を握ってくるマリーレイアの可憐な仕草に胸が高鳴る。
「シーズ……?」
「マリー、なんていうか……すごく可愛いよ……」
今の気持ちを上手く言葉にできないのがもどかしかった。
「ばかっ」
マリーレイアは恥ずかしそうにペチッとシーズの胸を叩く。
あまりにも別人すぎる幼馴染の様子に、もしかしたらこれは夢なんじゃないかと疑いたくなる。
しかし、今はただ、目の前の少女を抱きたいという気持でいっぱいだった。
「大丈夫、優しくするから」
「うんっ」
シーズは慎重に探るような動きで、割れ目に沿ってペニスをずらしていく。亀頭が少し埋もれる感触があり、そこが膣口なのだとわかった。
後はこのまま腰を落とせば肉棒を彼女の膣内に挿入することができる。
「挿れるよ、マリー」
「んっ、きて……」