床に倒れるマリーレイアの白い肌には所々に赤く跡が残っており、無残に破られたドレスが惨状をより痛ましく見せた。
我を忘れていたとはいえ、シーズの脳裏には彼女を乱暴に犯した記憶がしっかりと残っている。
マリーレイアの華奢で柔らかな体を乱暴に押さえつけたことも、苦痛に顔を歪める彼女の膣内に無理やり肉棒を挿入したときの熱く溶けてしまいそうな感触も、快楽に身を委ねて彼女の膣内に精液を注ぎ込んだ興奮も。
正気に戻ったシーズは罪の記憶に責め立てられ、取り返しのつかない過ちに茫然自失となる。
「あっ、ぁぁっ……マリー、俺はっ………おれはっ……!」
「……シーズ、重いわ」
錯乱しかけていたシーズは、しかしマリーレイアの一言で我に返ると、慌てて彼女の上から飛び退くと、割れ物を扱うように彼女の身体を抱き起こす。
ようやく身体が自由になったマリーレイアは、どうすればいいのか分からず目の前に座りこんでいるシーズを見つめながら、おもむろに両手を広げた。
「抱っこして」
「え?」
意図がわからずポカンとするシーズをマリーレイアはなおも両手を広げて見つめる。
「早く」
「あっ、ああ……わかった」
状況が理解できないまま、シーズは言われた通りにマリーレイアの軽い身体を抱き寄せて膝の上に乗せた。
向かい合う体勢となる二人。
脚を広げて膝に跨ったマリーレイアはシーズの背中に腕を回して抱きつくと、彼の胸板に額を押し付けながら呟く。
「背中が痛いわ」
「ああ……すまない」
硬い床に押し付けられていたせいで、白い背中にも赤く跡がついてしまっている。
シーズは腕の中で大人しくしているマリーレイアの背中をできる限り優しくさすった。
「しばらくこうしていて」
「うん……」
普段の彼女が見せる態度の大きさとは裏腹に、腕の中に収まるマリーレイアは驚くほど小さくて、少し力を入れただけでも壊れてしまいそうなほど儚く感じた。
化粧っ気のない彼女の髪から香る花のような匂いを嗅ぎながら、しばしの間、シーズは黙って彼女の背中を撫で続けた。
その間、彼女があまりに静かなので眠ってしまったのだろうかと思っていると、不意にマリーレイアは顔を上げてシーズの瞳をじっと見つめた。
「どう? 少しは落ち着いた?」
言われてみれば、あれだけ取り乱していた心は落ち着きを取り戻し、思考もはっきりとしている。
「ああ……もう、大丈夫だ」
「それじゃあ、なにがあったのか教えて」
シーズは自分の体に起こった異変について、身に覚えのあることは全てマリーレイアに説明した。
彼女はそれを黙って聞きながら、シーズが全てを話し終えてからも何かを考えている様子だった。
「今は平気なの?」
「ああ、自分で言っておきながら嘘みたいな話だけど……」
「そう――――」
シーズにはマリーレイアが何を考えているのか分からなかったが、どんな事情があったとしても、彼女を傷つけたことが許されるとは思っていなかった。とてもじゃないが、償いをせずにはマリーレイアに顔向けできなかった。
「マリー、俺はどうしたらいい……?」
マリーレイアはしょぼくれたシーズの顔を両手で包み込んだ。
「ねぇシーズ、キスして」
「でも、俺にはそんな資格……」
言葉を遮るように、マリーレイアは躊躇うシーズの顔を引き寄せて唇を重ねた。
「んっ……チュッ……レルッ……」
慰めるように優しく触れる彼女の唇の柔らかさを感じながら、シーズもだんだんと積極的に口を吸い始める。
「ちゅぷっ、んンッ……ぁっ……シーズ……」
「ンっ……ごめんよ……マリー……」
「ぁッ、んっ……いいのっ……だから、このまま……チュプッ……んぅッ……」
ひしと抱き合う体、伝わる体温、絡む舌、混ざり合う唾液の音、鼻から漏れる息遣い、汗ばんだ肌、熱い吐息、指の隙間を流れる長い髪。
またしても劣情をそそられるシーズだったが、先程とは違い、昂ぶる心の根底にはマリーレイアを愛おしく想う気持ちが存在していた。
「んっ……シーズの、大きくなってる……」
尻に当たる異物に気づいたマリーレイアがそっと指を這わせると、シーズの体がピクリと身じろぐ。
「うっ、すまん……」
性懲りもなく股間を膨らませてしまったことを恥じるシーズだったが、マリーレイアは勃起した肉棒に手を添えると、腰を浮かせながら秘裂に亀頭を当てがう。
「うッ、マリー!?」
「いいから、じっとして……」
そう言いながら、マリーレイアはゆっくりと腰を落としていく。
亀頭が膣口に潜り込むと、陰茎はそのまま根元までジュブリと埋没した。
「んっ、シーズのオチ○ポ……奥まで届いてる……」
「うァッ、マリー……!」
「はぁっ、んぅっ! あぁっ……はぁっ……シーズ……気持ちいい?」
キスで身体が昂ぶっていたのはシーズだけではなかった。
マリーレイアの膣内は愛液で潤い、肉棒を奥まですんなりと迎え入れると膣ヒダを蠢かせながら肉棒をキツく締め付けてくる。
「ああっ、マリーの膣内が絡みついてきて……うぅっ……!」
熱く蕩ける媚肉に肉棒をしごかれる快感にシーズが呻くと、マリーレイアは腰を揺すって快楽を増幅させる。
「んぅっ! わっ、わたしも……シーズのオチ○ポが、奥に当たって……ひぅっ! はぁっ……すっ、すごく、キモチイイの……」
マリーレイアが甘えるように首に腕を回しながら耳元で悩ましげに悶えると、シーズもいよいよ我慢できずに自ら腰を動かすと肉棒で膣壁を擦り上げ亀頭で子宮口をノックする。
「あっ! あっ、あァッ……! やぁっ! そんなに奥までグリグリしたらっ……んンゥッ! 子宮が降りてきちゃう……!」
「ごめんっ、マリー、でも……マリーの膣内が気持ちよすぎて……我慢できないんだ……ッ!」
マリーレイアを膝の上に抱えて跳ね上げるように腰を動かすたび、彼女の美しい曲線を描く尻肉が膝の上でタプンタプンと揺れる。
「あっ、あぅッ……! お腹の奥にズンズンきてるっ……ひぅっ! 子宮まで響いてるのぉっ……あぅっ! おっ、んッ! ひぃァッ……!」
太く逞しい肉棒によって小柄な彼女の膣内は押し広げられ、狭い膣をみっちりと埋め尽くされてしまう。
シーズがより深い快感を求めて亀頭を子宮口にグリグリと押し付けると、マリーレイアは瞳をぎゅっと閉じながら快感を堪えるように体を震わせた。
やはり、まだ慣れていないマリーレイアの女性器にシーズの怒張はあまりにも刺激が強すぎたのだろう。
しかし、いま彼女が感じているのは、無理やり犯されたときのような不安や苦しさではなかった。
互いを想いながらのセックスによって体と心が満たされていく幸福感と未知なる悦楽の波がマリーレイアの中に広がっていく。
(ああっ……好きな人とのセックスが、こんなに気持ちがいいなんて……)
体を抱きしめるシーズの手からは愛情がしっかりと伝わってきた。それと一緒に女を求める男の衝動も熱い程に感じる。
「はあっ、マリー、マリー!」
「シーズっ……んっ、チュッ、んんぅっ! ちゅぷっ……レロッ、んっ、はぁっ……シーズぅ」
名前を呼びながら互いを求め合う二人。
口付けで舌を絡ませ、結合した性器を激しく動かしながら、マリーレイアは自分の全てでシーズを満たしてあげたいと思った。
「うぁっ、マリー、もうっ、出そうだ……ッ」
「あぁッ! んぅっ……いいよぉっ……わたしの膣内でもっと気持ちよくなってぇ……おちんぽで子宮口をグリグリしながら、子宮の中に精液びゅっびゅぅって射精していいよぉっ」
慈悲深くも魅惑的なマリーレイアの囁きによってドクンドクンと血流が肉棒に集まってゆく。
「ひぅっ! お腹の中で、シーズのが膨らんでっ、ぅぁっ、アァッ、んぅッ……!」
マリーレイアの許しを得たシーズは彼女の体をしっかりと抱きしめながら、蜜液が垂れ落ちるほどに濡れそぼった肉壷に激しく肉棒を突き立てる。
ジュボッジュボッと粘液をかき混ぜながら、シーズは一心不乱にマリーレイアを求めた。
精管から流れ出す抑えきれない量の精液が今にも出口をこじ開けようとしている。
我慢の限界を迎えたシーズは、マリーレイアの体を抱き込みながら、肉棒を子宮口にねじ込む。
「あぐっ! ひっ、アアァッ!!!」
「ぐぅウゥッ! もうっ、出すよマリー! うぅっ、出るっ、出るっ! うあああァッ!!」
どびゅるっ! びゅるっ! びゅくっ! びゅぐっ! びゅるるっ! どびゅっ!
「あっ! あっ、ああァッ! 出てる! シーズの熱い精液、子宮の中に出てっ、あぁァッ! あああアァァッ!!」
勢いよく放出された白濁液に子宮を蹂躙され、あまりにも激しい快楽によって秘部からドプッと潮を吹きながらマリーレイアも絶頂を迎えた。
「ぐぅっ、マリーの中に俺の精子を全部出すよ……!」
「ひあぁッ、あぅっ……いいよっ、シーズの赤ちゃんの種、私の中に全部出していいよぉ……」
二人はもう一度、ねっとりと唇を重ね合わせながら、互いの性器が悦びに脈動するのを感じていた。