さて、スフィアナが娼婦まがいの行為でコツコツと稼いだ金が革袋一杯になり、もはや独り立ちするのに十分すぎる額が貯まった頃、幼さが抜け切れていなかった彼女の体は時間の流れによって一人前の女へと成長していた。
スラリと伸びた手足、か細かった肢体はふっくらと柔らかな肉が付き、胸元では豊かに実った乳房が窮屈そうに服を押し上げ、細い腰付きとは裏腹に大きくまあるい尻が魅惑的な曲線を描く。
変わったのは体つきだけではなく、流れる銀髪は艶と輝きを増し、美しい毛並みの耳と尻尾はそこら辺の女には真似できない気品を纏っていた。
もはや、いくら彼女が目立たないよう気をつけても、後ろ姿だけで男の視線を釘付けにしてしまう。
酒場にたむろする男共の視線で身体中を舐めまわされるような感覚に辟易しながら、スフィアナはここでの暮らしも潮時だと考えていた。
粗野で低俗な連中ばかりが住まうこの地において、スフィアナの美しさはあまりにも目立ちすぎる。それはゴミ溜めに落ちている宝石のようなもので、よからぬことを考える悪漢にいつ狙われてもおかしくなかった。
実際、今までもしつこく付きまとわれたりしたことは何度もあったのだ。大事にならず済んでいたのは奇跡的である。
独り立ちのために準備をしてきたスフィアナだから、とっくに移住先の目星もつけている。ここから馬車を乗り継いで何日も掛かる遠方に大きく発展している都市がある。そこで家を借りて仕事を探すつもりだ。
もはや、彼女がこれ以上この場所に留まる理由はなかった。フィアナは早速、叔父夫婦に家を出て行くことを告げた。
案の定、叔母は全く引き留める素振りも見せず「ああそうかい、せいせいするよ」といった態度に対して、叔父は内心スフィアナに出て行って欲しくないと思いながらも、叔母の反感を買うのを恐れて何も言えないでいた。
余談だが、スフィアナは叔父が最後に体を求めてくるかと思ったいたのだが、結局、叔父は一度としてスフィアナと性器で繋がろうとはせず、ひたすらに彼女の蜜を舐めることしかしなかった。
最後の情事でも、それはもう別れを惜しむように涙しながら、ベロベロと彼女の恥部を舐め続けたのであった。
スフィアナはこの街に未練などない。出会った男たちとは体の繋がりしかない。
スフィアナを気に入って何度か宿に来た”おじさま”も居たが、それだって男にとっては所詮、旅の途中で出会った娼婦との火遊びでしかないのだ。
もっとも、一時的な繋がりだったからこそ上手くいった側面もある。もしも心の底から彼女の魅力に囚われてしまえば、その男は破滅するしかないのだから──。
*
整理するほど物もなかったスフィアナは少ない荷物をまとめ終え、後は家を出るだけだけとなった。
(ここを出れば、私は自由になれる……)
男によって悲惨な目に遭わされ、引き取られた家では男に体を売ることでしか稼ぐことができなかった。人生を壊した男を嫌悪しながらも、男がいないと生きていけない無力な女。
そんな自分とは決別したかった。
だから街を出ていくことはスフィアナにとって新たな人生への第一歩なのである。
ただ、気がかりが一つだけあった。この街でたった一人の友達である少年の存在だ。
何も告げずに出ていくのは忍びない。
しかし、自分が女として成長したように、幼かった少年も思春期を迎え性に目覚めていることを彼女は知っていた。
きっと別れを告げれば少年は胸に秘めた気持ちを告白するだろう。
スフィアナは少し悩んだけれど、少年と会うことにした。
そして想像した通り、別れを告げられた少年はスフィアナに抱きついて気持ちを吐き出した。
愛の告白というにはあまりに幼稚で、成長したとはいえ背丈は彼女の胸の高さしかない。
それでも、少年の中に”男”の存在を感じたスフィアナは彼の告白を聞いて────酷く落胆した。
(可哀想に……この子も男になってしまったのね。私がおかしくしてしまったんだわ)
哀れなことに、スフィアナには恋心というものが理解できなかった。
少年が自分のことを想っていることは理解できるけど、彼女にとってそれは発情の延長でしかない。
欲情に狂った父親に純血を奪われ、背徳に歪んだ神父に穢され、嫉妬に狂った母に首を締められたあのときから、心の一部は壊れたままだ。
いくら体を重ねても男を好きになることはないし、少年の純粋な気持ちが正しく伝わることもない。
けれど、少年を不憫に思ったスフィアナはせめて何かしてあげようと、彼の手を取って叔父との密会に使っていた納屋へと連れていった。
そして、動揺する少年の前で胸元を広げ、たっぷりとした乳房を露わにした。
母親の垂れ下がった乳とは全く違う、滑らかで柔らかい丸みを帯びた彼女の乳房を間近で見た少年は、戸惑いながらもズボンの股間を膨らませてしまう。
スフィアナが慣れた手つきで少年のズボンを脱がし、パンツを下ろすと、露出した少年のペニスはまだ小さくて先っぽまで皮を被っていたけれど、ピンと上を向いて勃起していた。
「私とこうしたかったのよね?」
「ちっ、ちがうよスフィアナ、ぼっ、ぼくは……」
「いいのよ、これは今まで仲良くしてくれたお礼」
「そっ、そんなっ、違うよ! やめっ……あッ、ぁぁァッ!?」
少年が何か言おうとする前に、スフィアナの口が勃起したペニスの先端をくぷりと咥えた。
「んっ、ちゅぷっ、れろっ、くぷっ、ちゅぽっ……」
小さなペニスを根本までぱっくりと呑み込んだスフィアナは、唇と舌を使って優しく亀頭に被っていた皮を剥いてやる。
普段は皮に隠れているせいで、剥き出しになった亀頭は刺激に慣れておらず、口内で熱い唾液に浸かりながら、ねっとりとした舌を這わされると、それだけで亀頭から痺れるような刺激がペニスを駆け抜ける。
「うあぁっ! なっ、なにこれっ! ひぐぅっ!」
まだ自慰もしたことがなかった少年は突然襲いかかってきた未知の刺激に翻弄されながらも、オスの本能によって精巣から精液がこみ上げてくる。
「んっ……ちゅぷっ、れろっ、れろぉっ」
「あぁっ! だめだよぉっ、なんか、でっ出ちゃうっ! ううぅゥッ!」
ビュルッ! ビュッ! ビュルルッ!
初めて女の口にチンポを咥えられた少年が、その舌技で何人もの男を射精させてきた口淫に耐えられるはずもなく、あっというまに小さなペニスから精液をほとばしらせた。
精通したての精液を口の中で味わいながら、スフィアナはそのまま唇でやんわりと少年のペニスをしごいてやる。
「んっ、ちゅぽっ、ちゅぷっ……ふっ、んんっ、れるっ、ちゅっ、ちゅぽっ、じゅるっ」
「はひぃっ! あひぃぃっ! ひいぃぃっ!」
射精しながらも、スフィアナのねっとりと柔らかい唇と舌でペニスをしごかれ続けた少年は、頭が真っ白になるような快感に翻弄されながら尿道に残っている精液まで搾り取られると、ついにはショックで泣き出してしまった。
しかし、少年の気持ちとは裏腹に、彼女の唾液に塗れたペニスは勢いよく勃起したままだ。
「どうしたの? 泣かないで、ほら、こっちにいらっしゃい」
スフィアナに抱き寄せられ、おっぱいに顔を埋めた少年は、柔らかい温もりに包まれながら無意識に腰を動かして勃起したペニスをスフィアナ股に擦り付けていた。
「おちんちんが苦しいのね? ほら、ここよ、私のおマンコに勃起したおちんちんを挿れるのよ」
どうしていいか分からない少年を導くように、スフィアナはペニスを指でつまんで先端をワレメに当てがう。
小さな亀頭は難なくワレメの隙間から中に潜り込み、そのまま膣口に向かってズップリと沈でゆく。
「んっ、そうよ、このままいらっしゃい」
スフィアナが少年のお尻を掴んでぐいっと引き寄せると、小さな勃起ペニスはあっさりとスフィアナの膣内へと呑みこまれた。
「ひぐぅっ! あっ、あひぃぃぃッ!!」
ドピュッ! ビュルッ! ビュルルッ!
口内よりも遥かに熱く卑猥にうねる膣肉にペニスを締め付けられ、射精したばかりの少年は挿入した直後に彼女の膣内に精液を迸らせるのだった。