さて、新たな人生を歩み始め、希望に胸を膨らませていたはずのスフィアナが、どうしてまたこんな目に遭ってしまうのか。
結論からいえば、それは女の嫉妬によるものだった。
男の目を避け女だけの仕事場で働いていたスフィアナだが、女が集まる場所には別の厄介が生じるものである。
令嬢のような気品と美貌を兼ね備えたスフィアナが平凡な女たちの中に紛れ込めばどうなるだろう?
彼女の美しさに憧れて寄ってくるものもいれば、遠巻きに眺めるだけの者もいる。けれど中には彼女の美貌を妬む者が現れたっておかしくはない。
お高くとまっていると思われて、女工たちの中でも立場の強い女から目を付けられてしまった。
すると始まったのが陰湿な嫌がらせである。仕事道具を隠されたり、陰で悪評が吹聴される。
自分たちも目を付けられたら敵わないと他の女工たちも見て見ぬ振り、それどころか、スフィアナを追い出すのに協力しなければ同じ目に合わすぞと脅迫する始末。
しかし、スフィアナがこれまで経験してきた修羅場に比べれば、この程度の虐めで彼女が屈することはなかったのだが、その態度が虐め女を更に苛立たせ、ついには知り合いの粗野な男連中に声をかけ、痛い目に合わせてやろうと画策した。
とはいえ、女もスフィアナの澄ましたツラを恐怖で歪ませてやりたかっただけで、女も暴力沙汰に発展させるつもりはなかった。
男達にはスフィアナの前でナイフをチラつかせて、ちょっと脅かしてやれと言ってあった。
それだというのに────。
「ちょっ、ちょっとあんたたち! なにやってるのよ!?」
いざスフィアナ呼び出してみれば、男たちは興奮して彼女を強姦しだしたのだ。
「おらッ! 尻を突き出せ!」
女の静止など聞かず、男たちはスフィアナのショーツを破いて四つん這いにさせると、片方の男が背後から濡れてない女陰に勃起した肉棒を強引にねじこむ。
「んァァッ! やめっ、てッ……ひぐゥッ!」
太いペニスで無理やり膣をこじ開けられる苦しさに苦悶するスフィアナ。しかし男は彼女の悲鳴など無視して激しく腰を振る。
「うぉぉ! すげえぞこいつのマンコ! 膣肉がチンコに絡みついてきやがる!」
いままで味わった女の穴とはまるで違う極上の名器に興奮して、男はスフィアナのたっぷりした尻肉に指を食い込ませながらパンッパンッと音を立てながら股間を叩きつける。
「ひぃっ! んっ、あぁっ! 痛いっ、乱暴にしないで……! あアァァ……ッ!」
「こっちも気持ちよくしろよ! おらッ! しゃぶれ!」
「んぐぅッ! んぶっ! むぉっ、んぐぅッ!!」
男の太いチンポで口を塞がれ、スフィアナは乱暴に喉の奥にペニスをねじ込まれ嗚咽を漏らす。
「うヒッ! この女、口の中もマンコみたいに気持ちいいぞ!」
ジュポジュポと喉の奥までペニスで突かれ、後ろから膣を抉られ犯されながらも、スフィアナの体は本能的に男達を受け入れようと愛液で膣を潤わせ、舌を使ってペニスにさらなる快感をもたらす。
「ヒヒッ! レイプされてんのにマンコがトロトロになってきやがる! この女、相当な淫乱だぜ」
「口の中も舌がチンコに絡みついて来るぞ! あァっ! 俺ぁもうイキそうだ!」
肉棒がヌメついた舌でシゴかれる快感に恍惚とした顔で涎を垂らす男は、もっともっととスフィアナの頭を掴みながら乱暴に喉を突く。
後ろから犯している男も熱くうねる蜜壺の快楽に酔いしれている。
「ぐぉぉッ! この女のマンコが良すぎて……俺も出そうだ!」
ビュルルッ! ドビュッ! ドグッ! ドップ! ビュル────!
ドピュッ! ドグッ! ドプッ! ビュルルッ! ドプッ────!
二本のペニスから同時に精液が噴き出し、前と後ろの穴に男達のドロドロした熱いザーメンが一気に注ぎ込まれる。
「おぐぅぅっ!? んぐっ、んぼっ! んぐぅぅぅッ……!」
口に収まりきらない白濁液が喉の奥へと流れ込み、吐き出すこともできずに粘つくザーメンをゴクリゴクリと呑み下しながら、後ろでは子宮口に押し付けられたペニスがザーメンを迸らせ、子宮の中に精液が流し込まれてる。
男達はスフィアナの体の中に精液を吐き出し切ると、ようやく彼女の体を開放した。
肉棒が引き抜かれた女陰から収まりきらない精液がドロリと垂れ落ちる。
「ふぅッ! ふぅゥッ……うゥゥゥッ!」
男たちは荒々しく息を吐きながら、愛液や唾液で濡れたペニスが萎えることなく勃起していた。
呆気に取られながらスフィアナが犯される様子を傍観していた女は、男たちの変わりように狼狽ながらも、気に食わない女がレイプされる姿に口の端を吊り上げる。
「ふっ、フフッ……ざまあないわね! ほら、あんた達! どうせなら二度と生意気な態度がとれないように徹底的にヤりなさいよ!」
しかし男たちはすぐに動こうとはしない、喚く女の言葉など聞こえていないようだ。
女が怪訝に思っていると、スフィアナがよろりと体を起こし、暗く煌く暗紫色の瞳を向けた。
「ねぇ、私があなたに何をしたというのかしら……? 私はあなたのことなんて、まるで興味がないのに……」
「そういうところが人を馬鹿にしてるっていうんだよ! あんた達! さっさとこのクソ女をやっちまいなよ!」
ヒステリックに叫ぶ女を無視して、スフィアナは男たちの方を向く。
「ねぇ……あなたたち、私の体が欲しいのでしょう? だったら彼女を酷い目に遭わせてちょうだい」
「は? あんた何言って……」
女はレイプされたせいでスフィアナがとち狂ったのかと思った、しかし、無言で近づいてくる男に腕を掴まれてギョッとする。
「ひっ!? ちょっと、なにすんの……ギャッ!!」
男の握り拳が女の顔面にめり込むと、その勢いで地面に転げる女。
折れ曲がった鼻から血を流し、激痛に涙を流す女。男たちは容赦なく二人がかりで暴行する。
「ギャッ! ヒギャ! やめっ、やめへぇっ!! アぎゃっ! ぎゃぁぁ!!」
女の顔に拳が叩きつけられるたびに、醜い悲鳴と共に骨が砕け肉が潰れる音が鳴る。
その様子を、スフィアナは感情のない瞳で眺めていた。
自分が男を惹き寄せてしまうのだと彼女が自覚したのは、叔父夫婦に引き取られて間もなくのこと。
そして、その体質を利用して客に体を売っていたとき、自分には男を惹き寄せるだけではなく、男を言いなりにできることに気づいた。
個人差はあるし、ただ言いつけるだけでは効果が薄いが、キスや性交をした男はみんな言いなりになる。
きっと、自分の体からは男を狂わせる目に見えない毒が漏れ出していて、近づくほどに男は毒に犯されるのだと理解した。
この力が不幸を呼ぶのだと分かっていても、そうするしか他に道がなかったスフィアナは仕方なく男たちに”お願い”をしてきた。
そうして貯めた資金で独り立ちをして、もうこんな忌々しい力に頼らず生きてけると思っていたのに──。
(結局、こうなるのね……)
バタバタと暴れていた女の手足が動かなくなった頃には、その顔はすっかり原型を留めていなかった。
男達はご褒美を欲しそうにスフィアナを見つめている。
「二人で戦いなさい、勝った方に私を抱かせてあげるわ」
スフィアナの言葉に操られ、男たちは脅しに使ったナイフを手にすると、お互いの体に突き立てる────。
*