泉へとやってきたアドニスとルヴィア。服を脱いで裸になった二人は、少し離れて背中合わせに、ぱしゃぱしゃと手で水をすくって体に付いた汚れを洗い落としていた。
(う~む……気まずい)
もとから口数の少ないルヴィアだが、さきほどから一言も喋らない。やはり原因は胸の傷に関係しているのだろう。
彼女のデリケートな部分に触れてしまったことを反省するアドニスだが、下手に話を蒸し返せば墓穴を掘ることになりそうで、なんと声をかけていいかわからずにいた。
こっそりと後ろの様子を窺うと、屈んで身体を洗っているルヴィアの白い背中が視界に映る。
華奢な肩、しなやかで女らしい曲線を描く肢体、もう少し下に目線を移動すれば、形の良いお尻と、猫のように細く長い尻尾が揺れている。
みずみずしい色香を漂わせるルヴィアの後ろ姿に、アドニスがつい見惚れていたときだった。
「さっきはアドニスのおかげでホブゴブリンを退治することができた。ありがとう」
背中を向けたまま不意に声をかけられ、アドニスは慌てて顔をそむけた。
「あっ、いや、けっきょく最後はルヴィアに助けてもらったし、俺はべつに……」
じっさい、意気揚々と挑んだアドニスだったが、相手にダメージらしいものを与えることもできず一方的に殴られていただけだ。女神の乳加護がなければ確実に命を落として天に召されていただろう。
どれだけ頑丈になったところで戦いかたも知らない牛飼いなのだから、モンスターを倒せなくて当然なのだが、それでも己の無力さを痛感してしまう。だってアドニスは男の子だからよぉっ!
「ううん、アドニスがいなかったら今頃わたしはあいつらの孕み袋にされてた。本当はわたしがあなたを守らなきゃいけなかったのに。だからアドニスは命の恩人」
「そんなふうに言われると、なんか照れちゃうな」
ルヴィアの真っ直ぐな言葉に気恥ずかしさを感じながらも、彼女から話しかけてくれたことで気まずさがなくなり、ホッと安堵するアドニスだったが、それからすぐに、背後からチャプチャプと水をかき分けて近づいてくるような音が聞こえてきた。
「アドニス」
「え……ルヴィア?」
彼女の声がすぐ真後ろから聞こえてきてドキッとする。アドニスの予想が間違っていなければ、そこには全裸になったルヴィアが立っているはずだった。
「こっち向いて」
「いや、でも……」
「いいから」
本当にいいのだろうかと戸惑いながらも、ゆっくりと振り向くと、そこには想像したとおり、一糸纏わぬ裸体を晒したルヴィアが立っていた。
しっとりと濡れた髪、水滴がつたう白い乳丘、その頂にはぷっくりと突き出す薄紅色の乳首。どうしようもなく女を感じさせる裸体は美しく、それゆえに彼女の乳房に刻まれた焼き印の跡が痛々しく見えた。
目を背けるべきなのかアドニスが迷っていると、ルヴィアは左胸の古傷に指を這わせる。
「これが気になる?」
「それは……うん、ごめん」
「いい、これは昔、まだわたしが奴隷だったころに付けられたもの」
傷跡を見たときからなんとなく、そうだったんじゃないかとは思っていた。それなら彼女が奴隷商を毛嫌いしていたのも納得できる。
それからルヴィアは言葉少なに、幼い頃に奴隷として売れられた過去をアドニスに語ってくれた。
主人だった男の死後、奴隷からは開放されたが、付けられた焼き印の跡を消すために様々な方法を試してみたがダメだったことも。
「教会でも治せないのか?」
癒しの奇跡を行使することができる神官にお布施を払えば、よほど大きな怪我でなければ治療してもらえる。しかし、ルヴィアは首を横に振った。
「それも試したけどダメだった。魔法に精通してるエスティアにも相談したけど、これはただの傷じゃくて、所有者じゃないと解除できない呪いが掛けられてるらしい」
「呪いって……」
「特に害はない。ただ、傷が消えないだけ」
つまりそれは、所有者の支配欲を満たし、奴隷の心に自分が主人であることを刻むためだけの悪趣味な呪いということだ。
「そんな、そんなことのために、お乳に傷をつけるなんて……それが人間のやることかッ!!」
アドニスは激怒した。ガチギレである。彼は基本的に温厚だが、愛すべきお乳を傷つけるような愚行を聞かされちゃあ黙っていられない。
度し難い悪行に怒りを露わにしたアドニスは、ルヴィアの乳房に刻まれた焼き印を睨み付け、右手で触れた。
「えっ、アドニス……?」
「こんな、こんなもので、ルヴィアのお乳に傷を残すなんて、断じて許せない! ああ許せないとも!」
どうすれば解呪できるかなどアドニスに分かるはずもない。しかし感じた。この傷跡から発せられる邪悪な気配の流れを、そして、自分にならルヴィアのお乳を苦しめる元凶を消し去ることが「できる」のだと。
右手の紋様が輝き光を発する。レベルアップを経て女神の母乳まで取り込んだアドニスの【搾乳】は、そこに付随する乳を癒す力もまた、数段進化していた。
右手の紋様は眩ばかりの光を放ち、進化した力の一旦を垣間見せる。
「えっ、なに、これ……」
輝きに包まれた乳房に熱いものが流れ込んでくるのをルヴィアは感じた。すごく熱い、けれど痛みはなく、むしろ温かさを感じる。
そして、輝きが治った後にアドニスが手を離すと、左胸に刻まれた焼き印の跡は綺麗さっぱり消え失せていた。
「これでいい、ルヴィアのお乳にあんな傷は似合わないぜ」
「うそ……神官にも無理だったのに……」
あるべき姿に戻った美乳を見て、アドニスはうんうんと満足げに頷く。
「アドニス……あなたは、いったいなにもの?」
「ちょっと人よりお乳が好きなだけの、ただの牛飼さ」
あまりにもあっけらかんとしたアドニスの言葉に、ぽかんとした顔をするルヴィアは、しかし堪えきれないように吹き出すと、くすくすと笑った。
初めて彼女が笑うところを見たが、それはとても可愛らしく、年相応の少女の笑顔だった。
「アドニスはすごいね。助けてもらったし、わたしがずっと苦しんでた傷まで治してくれて……なにかお礼ができたらいいんだけど」
「礼なんてべつに……」
そこまで言いかけて、アドニスはこれが好機であることに気づく。今ならお礼にお乳を搾らせてと頼めば、すんなりOKしてもらえそうじゃあないか。
いける! これは搾れる流れだ!
「えっと、お礼っていうなら、俺にルヴィアのお乳を搾らせてくれないだろうか?」
「お乳?」
「そう、お乳」
何を言ってるのかちょっと分からなかったようで、ルヴィアは小首を傾げる。
「アドニスは、わたしとエッチがしたいの?」
「いっ、いやっ! そういう訳ではなくて!」
「いいよ」
「ん!?」
「アドニスなら、いいよ」
「んンッ!?」
Oh my goddess! アドニスは天を仰いだ。
(ルナリス様、事件です。猫耳美少女がセックスOKしてくれました)
しかし、今までは搾乳してからの~「相手が発情しちゃったからセックスも止む無し☆」という流れがあったわけで、アドニスは最初からエッチ目当てに女の乳を搾っていたわけではないのだ。(なおエルフのロリババアをわからせるのはノーカンとする)
しかし、これは状況が違う。ここで誘いにのってしまえば、崇高な女神様の使命とは関係のない、己の性的な欲求に従うチンコ野郎ではないか。
「したくないの?」
ここは毅然とした態度が求められる場面である。
「エッチがしたいですぅぅぅ」
屈服! アドニスいともたやすく性欲に屈服!
「ん、わかった」
プライドを捨てたアドニスの背中を、ルヴィアの手が優しく抱きしめる。
濡れてひんやりとしていた肌に女の柔らかな肌の温もりが、じわりと伝わってくると、それだけで股間のペニスに血流が集まり勃起してしまう。
「アドニスの、大きくなってるね……」
「ルヴィア……」
見つめ合い、どちらからともなく、ゆっくりと唇を重ねる。
ぷにっとしたルヴィアの唇の感触を味わいながら探るように舌を動かすと、それに応じてルヴィアも舌を差し出してくる。
「んっ……ちゅっ、んふっ……」
温かな唾液で濡れた舌を絡ませながら口を吸い合うと、緊張がほぐれて体から力が抜けていく。
「ちゅぷっ、ちゅっ……んっ……はぁ……」
しばらく舌を絡ませあってから、そっと唇を離すと、お互いに熱く湿り気を帯びた吐息を口から漏らす。
ルヴィアはおもむろにしゃがむと、アドニスの股間に顔を近づけ、そそり立つ肉棒に指を這わせた。
「ん、アドニスの、すごく大きい……」
「うっ……」
少女のすべらかな指に撫でられた肉棒がビクッと震える。
ルヴィアは両手を使って優しい手つきで、サワサワとペニス全体を撫でつつ、口をあけて舌を伸ばすと、ペロリと肉棒を舐めた。
「んっ、れろっ……ぴちゅ、れるっ、んっ……」
「うぁっ」
唾液で濡れた舌の感触が肉棒を伝って駆け上る。
ルヴィアはひざまずいて玉袋を優しく舌の上で転がすように舐めてから、肉茎にも丁寧に舌を這わせる。
「んっ、ちゅぴっ、ちゅっ、れろれろっ、んふっ、ちゅぷっ……」
「あぁっ、すご……」
温かな舌がヌルヌルと肉竿の上を這って来る快感に思わず腰がひきつってしまう。
「んぁっ、レロっ、レロっ……んっ、ちゅぷっ……アドニス、きもちいい?」
「ああ、ルヴィアの舌、すごく気持ちいいよ」
「んっ、じゃあ、もっと気持ちよくしてあげるね……ぁんむ、んっ、んぷっ、ちゅぽっ、んぽっ……れろっ、んふぅっ……」
ルヴィアはアドニスが感じているのを確かめながら、亀頭を舌の上に載せてピチャピチャと舐め、そのままぱくりと口の中に咥え込んだ。
「うぁっ! すごっ、ルヴィアの口の中、熱くて……チンコがとけちゃいそうだ……っ」
口内で温かな唾液に浸ったペニスをヌルヌルと舌でしごかれ、蕩けてしまいそうな快楽に肉棒が包み込まれる。
「んふぅっ、じゅぽっ、じゅぽっ、んふっ、んぷっ、じゅるるっ、じゅぽっ」
こういったことには淡白そうなルヴィアのイメージ反して、彼女のフェラチオは淫に蠢く舌でカリ首をこそぎ、舌先でグリグリを鈴口を刺激しながら、頬をへこませて激しくペニスを吸い上げてくる。
ミルフィーナのおかげでセックス慣れしていたアドニスも、味わったことのない口淫の技巧に唸るばかりだった。
「あぁッ! るっ、ルヴィア、そんなにされたらすぐに出ちゃいそうだ!」
思わず頭を掴んだアドニスの手が猫耳に触れると、ルヴィアがぴくんっと体を揺らす。
「んンッ♡ ぁっ、アドニス……そこは、ひぁっ♡」
どうやら、耳を触られるのは弱いらしい。くにくにと耳の付け根をいじってやると、ルヴィアは鼻から艶やかな息を漏らしながらも、アドニスのペニスをほおばって口愛撫を続ける。
「んふぅっ♡ んぷっ、じゅるっ、ちゅぽっ、んンッ♡ んぶっ、じゅるるっ、じゅぽっ!」
猫耳の性感帯を刺激されたせいでルヴィアのフェラチオはさらに情熱的な舌づかいで肉棒を愛撫し、精液を搾り取ろうとする。
「ああっ、もう出そうだ!」
せりあがってくる精液の昂まりを感じて肉棒を引き出そうとするが、ルヴィアはより深く口内にペニスを咥え込む。
「んぶっ、じゅぼっ、じゅぼぼっ、んふぅ♡ じゅぽっ! んっ、ンンッ♡」
唾液の滴る喉奥でジュポジュポとペニスを吸引するイラマチオの快感に、アドニスの我慢は限界を迎えた。
「ああっ! ルヴィア! でっ、出る! ぐぅぅううっ!!」
ドクッ! ビュルッ! ビュルルッ! ドビュッ! ビュルルッ! ドブッ!
一回の射精とは思えない大量のザーメンがルヴィアの口内に吐き出される。
「んぐぅっ! んっ、んぶっ、ンンッ!」
ペニスの大きさもさることながら、女神や牛娘のミルクを常飲しているアドニスの精量は常人のそれを遥かに上回った。
「んふぅっ……んぐっ、ンっ、んぐっ、ごくっ、ごきゅっ……」
ペニスが脈動するたびにドプッドプッと放出されるドロついた白濁液が口の中をいっぱいに満たすが、それでもルヴィアは口を離さず、喉を鳴らしてアドニスのザーメンを飲み下した。
「あぁっ、ルヴィア……!」
自分の精子が大量に詰まったザーメンを飲む姿に興奮したアドニスは、ルヴィアの頭を掴みながら、思うさま溜め込んだ精液を放出した。
そして、長い射精が治ると、ルヴィアはゆっくりと咥えていたペニスを口から抜き出す。
「んふぅっ、ちゅぽっ……はぁっ……すごい……たくさん出たね」
口の端からこぼれたザーメンぬぐった指をチュッと舐めとりながら、ルヴィアはやんわりと微笑んだ。
「すまん、ルヴィアの口が気持ち良すぎて……」
「でも、アドニスのここ、まだ大きいままだね」
射精を終えたはずのペニスは一向に衰える様子もなく、ほかほかと湯気を立てながら、もっと彼女の体を味わいたいと主張していた。
「ルヴィア……続き、してもいいか?」
「ん、いいよ」
アドニスはルヴィアの手を取って泉のほとりへ向かうと、彼女の体をそっと草むらの上に横たえるのだった。