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【50話】アドニス大勝利!希望の未来へレディ・ゴーッ!【おっぱい小説】

【エロ小説】神乳搾ります!牛飼いさんの『搾乳』スキル 神乳しぼります!

さて、アドニスが人知れず世界を救ってから3ヶ月が経過した。

女神様から与えられた使命も果たし、今ではすっかり牛飼いの本分に戻ったアドニス。毎日せっせと牧場で牛のお乳を搾り、毎日せっせとミルフィーナたちのお乳も搾ってはパコパコするのが日課である。

全てが終わったあと、アドニスが「シロといつまでも一緒にいさせてほしい」とルナリスに願ったことで、シロは天界に戻らず今も一緒に暮らし、いつもアドニスの側で楽しそうにわうわうしている。

大きな事件も起きず緩やかに過ぎていく日常。きっと、この平穏な日々がいつまでも続くのだろうとアドニスは思っていた──しかし、事件が起こるのはいつも突然だ。

その日、アドニスはいつものように早起きして、いつものようにムニャムニャ寝ぼけているシロと一緒に顔を洗い、いつものように牛の乳搾りをしてから、いつものように誰かとパコパコするはずったのだが、なぜか彼は今、自分の家の床で正座させられていた。

そして、びくびくと怯えて縮こまるアドニスを取り囲むようにして立つ、ミルフィーナが、ルヴィアが、フォーリが、カプリアが、彼のことをじっと見下ろしていた。

「それでご主人様──どうするんですか?」

重苦しい雰囲気の中、ミルフィーナが静かな口調で問う。

「ど……どう、とは?」

ミルフィーナが何を言いたいのか理解しながらも、アドニスはすっとぼけようとした。

「わたしたちのお腹にいる、赤ちゃんのことです」

「ですよねぇ~」

もちろん無理だった。

アドニスはダラダラと冷や汗をかきながら乾いた笑みを浮かべる。なにせ、避妊もせずにパコパコしていた娘たち全員の妊娠が同時発覚してしまったのだから、もはや笑うしかない。

「とりあえず、切っちゃいましょうか」

と、ニッコリ微笑みながら言ったのはフォーリだった。

「えっとフォーリさん……なっ、なにを切るのでしょうか?」

おっかなびっくり尋ねるアドニスに、フォーリは笑みを崩さぬまま答える。

「え?節操のないアドニスさんの息子さんを切り落とすんですけど?」

「お願いだから息子には、息子にだけは手を出さないくださいぃっ!」

大切な息子のピンチに土下座して懇願するアドニス。頭を床に擦り付けながら、土下座の効果はいかほどかと、チラッとフォーリの表情を盗み見るも、汚物を見るような蔑んだ瞳にアドニスの子アドニスが縮こまった。

「わたしは別に全員がアドニスの子供を産んでも構わない、みんなで大切に育てればいい」

「わたしもそう思います。この身に御使様の子を宿せるだなんて、とても喜ばしいことではないですか」

ハーレム許さん派のミルフィーナとフォーリが睨みを効かせる反対側で、ルヴィアとカプリアの寛容派が自分のお腹に宿った子を愛おしそうにさすりながら言う。

「ダメですよルヴィアさん! こういうことはキチンとけじめを付けないと、ご主人様のことだから、放っておけばそこらじゅうでポコポコ子供を作ってしまうに決まってます」

ご主人様とは名ばかりで、もはやアドニスの評価は野良猫並である。

ミルフィーナの隣でフォーリがうんうんと頷く。

「ええ、ミルフィーナさんの言う通りです、というか……さっきから気になってたんですが、こちらの修道服を着た女性は誰なんですか?わたし初めてお会いしたんですけど?」

「あ、申し遅れました。わたし、この村の教会でシスターをしているカプリアと申します。どうぞよろしくお願いします」

「あら、これはご丁寧に。わたしは街の商業ギルドに勤めているフォーリと申します。こちらこそよろしくお願いします」

お互いにペコリとお辞儀をした後、フォーリはくるっと振り向いてアドニスの首を締め上げた。

「聖職者にまで手を出すなんて!このロクデナシッ!!!」

「ぐげぇぇぇぇ……ッ!ちょっ、ちょっとたんま、そもそも、みんな同時に妊娠だなんて、勘違いの可能性は……」

「いやいや、わしの作った妊娠検査薬は100%当たる優れものじゃよ」

アドニスはカエルが潰れたような声でうめきながら、藁にもすがる思いで尋ねるも、後方で眺めていたロリババアエルフにあっさりと望みを打ち砕かれてしまう。

「エスティア、もしかしてお前まで……」

「いや、わしは年貢の納め時を迎えた小僧の哀れな最後を見物しにきただけじゃて」

「こんにゃろぉ……」

人の不幸をニヤニヤ笑いで見物しているロリババアをわからせてやりたいアドニスだったが、今は自分のピンチでそれどころではない。

「わぅわぅ、アドニス様ぁ」

エスティアの隣ではシロが心配そうにオロオロとしていた。さすがのシロも女たちの圧が強すぎて近づけないようだ。

「いかんぞシロ、これから起こる惨劇は子供が見るにはちと刺激が強過ぎるでの、おぬしは外で遊んでおれ」

「わっ、わぅぅ……」

「で、どうするつもりなんですかご主人様?」

「えっと、それはその……俺としては、みんな一緒に仲良く……あっ、ダメですよね、はい、すみません」

アドニスは言い終わる前に鬼の形相で睨むフォーリの圧に屈した。どうやらハーレムルートはダメらしい。そりゃあ常識的に考えてダメだろう。しかし、この中から一人を選ぶなんてできない、というか、すでに全員のお腹に赤ちゃんがいるのだからそんなことできるはずがない。

(俺はいったい、どうすればいいんだ!?)

完全に詰んでいた。果たしてどんな奇跡が起これば、この状況が丸く収まるというのだろうか。

「ご主人様」

「アドニス」

「アドニスさん」

「アドニス様」

四人の女に囲まれて、万策尽きたアドニスが選択した行動、それは──。

「たっ……たすけて女神様ぁああぁぁ!!!」

まさかの神頼みである。しかし、奇跡は起こった。

アドニスの叫びと共に家の中がまばゆい光に包まれたかと思えば、その場にいた全員が刮目したのは、お茶の間に降臨した三女神の御姿であった。

ルナリス、アスーリア、グラリンザが、神々しい光を放ってテーブルの上に浮かんでいる。

当然ミルフィーナたちはそこに居るのが女神様だなんて知らない。しかし、アドニスが初めてルナリスと会った時と同様に、それが人ならざる高位の存在であることを、彼女たちは本能的に理解していた。

「わたしは女神ルナリス、本来であれば地上の出来事に干渉するべきではありませんが、他でもないアドニスの危機とあってここに顕現しました」

「めっ、女神さまが目の前に……はぅっ」

とりあえず、あまりの眩しさに耐えきれずカプリアが気絶したのでルヴィアが慌てて受け止めた。

フォーリとミルフィーナは言葉も出せずに名状し難い顔でアドニスを見つめている。あのエスティアでさえ驚きのあまり呆けているのだから無理もないだろう。

そして、度肝を抜かれている一同に、ルナリスはこれまでのアドニスの活躍を聞かせた。それはいつもアドニスが語ってはアホな妄想扱いされてきた内容そのものであった。

「──というわけで、こうなったのはわたしたち神の責任、ですからどうか彼を責めないでください」

ルナリスの言葉に、しかし、誰も返事ができない。納得どうこういう以前にスケールがデカすぎて頭が追いつかないでいる。しかし、その沈黙を受けたアスーリアが、ここでひとつ提案した。

「それじゃあアドニスくんと結婚した人には、お祝いにわたしたちの加護を与えるっていうのはどうかなー?」

「あら、それはいい考えねアスーリア、本来ならそう簡単に加護なんて与えるものでないけど、アドニスのためとあれば奮発するわよ」

アスーリアの言葉にグラリンザが自慢のおっぱいをたっぷんたっぷん揺らしながら応じる。

「でしたら、わたし女神ルナリスからは、健康と子宝の加護を与えましょう。この加護があれば、病気にもかからず健やかで子供にも恵まれた幸せな家庭が築けるでしょう」

ルナリスの言葉に、ミルフィーナの耳と尻尾がぴくっと揺れた。これは効いている。

「それじゃあ、わたし女神グラリンザからは商売繁盛金運上昇の加護を与えるわ、この加護があれば商売は成功し富が湯水の如く湧いて裕福に暮らせるはずよ」

グラリンザの言葉にフォーリの耳とシッポの毛がザワッと逆立った。これはだいぶ効いている。

「それじゃあわたし、女神アスーリアからは美容の加護を与えちゃおうかなー、この加護があれば歳を取っても、ご近所さんから『あちらの奥さんはいつまでも若々しいわぁ』って羨ましがられちゃうよー」

最後にアスーリアの言葉を聞いたミルフィーナとフォーリは、正座させていたアドニスを無言で立ち上がらせると、ささっと服についた埃を払い、腕を絡めて両脇からピッタリと体を密着させた。

「みんなで幸せな家庭を築きましょうね、ご主人様♡」

「心配しなくとも、わたしたちなら、きっと上手くいくはずですよアドニスさん♡」

どうやら効果抜群だったらしい。

手のひらクルクルした二人を、カプリアを介抱していたルヴィアが「なんだかなぁ」という目で見つめている。

かくして、女神様のお墨付きによりアドニスのハーレム生活が始まったわけだが、数ヶ月後には四人同時に産気づくわ、無事に出産を終えた後も初めての育児にてんてこ舞いで、アドニスとシロだけでは手が足りず天界からクロに来てもらったりと、それはそれで大変だったとか。

そして、あれよあれよと100年の時が流れた。

【最終話】ブランニューデイ【小説】
昔あるところに、ひとりの牛飼いの青年がいた──。
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