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【1話】彼は傷ついた狐を助けましたとさ【けもみみエロ小説】

【エロラノベ】助けた狐の若妻が恩返しに着たので寝取ってみた! 助けた狐の若妻が恩返しに来たので寝取ってみた!

しんしんと雪の降る夜だった。

俺、片山雪彦かたやま ゆきひこは、その日も夜まで家の書斎で仕事に励んでいた。

部屋にはヒーターが熱風を吹き出す音と、キーボードを叩く音だけが響く。

ろくに車も通らない田舎ゆえ、暗くなれば外を出歩く人もおらず、雪が降っていれば尚更だ。

自分以外の住人はいないのではと、勘違いしそうになるほど静かである。

おかげで作業に集中できるので、本日分の作業が予定していたよりも早く片付いたので、一息ついてこわばった背中をぐっと伸ばしていると、不意に庭のほうから物音が聞こえた気がしたのだ。

普段なら、きっと屋根の雪が落ちたのだろうと放っておくところだが、なぜかその時は妙に気になってしまい、様子を見に行くことにした。

自分しか住む者の居ない古びた木造の一軒家はひっそりと静まり返っており、踏んだ床板がギシリと軋む音がよく響く。

居間を抜けて廊下に出ると、俺は立て付けの悪くなった縁側の雨戸を開けた。

外は一日中降り続いた雪のせいで一面が真っ白に覆われていた。

学生時代に上京し、そのまま東京で働き始めた俺は、両親が他界したのをきっかけに生まれ故郷へ戻ってきたのだが、やはりこの景色を見ると、帰ってきたんだなぁと実感する。

三十路過ぎても独身で彼女もいなかったし、仕事はネットさえあればフリーでやっていける自信もあった。

家賃もかからないし、周りには散財するような娯楽もないおかげで、経済的にもゆとりがある。

問題があるとすれ、過疎が進み若者が減少する一方の田舎では、結婚相手を探すのが難しいことぐらいだろうか?

べつに結婚願望もないし、彼女がいなくても、それはそれで気楽でいいかなと思ってしまう性格なので、田舎で一人暮らしをしていても、とくに寂しいと感じることもないのだが。

友人からはよく「お前は寂しい奴だなぁ」と言われてしまう。

ほっとけ、余計な御世話だよ。

まあ確かに、三十代にしては俺の精神は老人並みに枯れてしまっているのかもしれない。

いや、でも性欲は十分あるんだよ。こんな田舎じゃ風俗もないし、デリヘルも呼べないから、アダルト動画でオナニーするのが日課になっている。

けれど、いざ結婚となると、それはまた別というか……一生を添い遂げたいと思うような女性に、俺はまだ出会ったことがない。

性欲はあるけど情愛は枯れてる感じ、ぬぅ……このまま独り身で老後を迎えそうだ。

なとど俺が一人で物思いに耽っていると、ひゅるりと雪を舞い散らせながら吹き付ける冷気によって、底冷えした体がブルッと震えた。

いかん、薄着で庭なんか見てたら風邪を引いてしまいそうだ。

どうやら物音がしたのは気のせいだったみたいだし、俺はさっさと部屋に戻ろうとした。

しかし、そのとき庭の茂みがガサリと音を立てて揺れた。

なんだ? なにかいるのか?

よく見ると、茂みの陰には姿勢を低くしながら隠れてこちらの様子を伺っている獣の姿があった。

山吹色の体毛、犬よりも細長い口元、ピンと尖った大きな耳。

「あ、キツネだ……」

田舎ゆえ、人里に野生動物が出没することはそれほど珍しくはないので、放っておけば、すぐに立ち去るだろうと思ったのだが、俺はそのキツネが前足から血を流していることに気づいた。

どうやら怪我をしているらしい。

とくに動物好きというわけではないが、放っておくのは忍びないな。

これも何かの縁だと思って、俺はキツネを驚かせないよう慎重に近づいた。

怪我のせいで逃げられないのだろう、キツネは警戒した様子で茂みの奥へと後ずさってしまった。

「ほら、助けてやるから、こっちにおいで」

雪の降りしきる寒空の下、冷気に晒された手がかじかむのを感じながら、俺が辛抱強く手を差し伸べ続けていると、やがてキツネは恐る恐る顔を出した。

「よーし、大丈夫だ、こわくないからな」

手を伸ばしてそっと抱き上げると、キツネは腕の中で弱々しく喉を鳴らした。

怪我と寒さのせいか、だいぶ弱っているようなので、ひとまず家の中に入れてやることにする。

まずは体を温めてやろうと、部屋の明かりをつけて、居間の石油ストーブに火を灯す。

煤けた匂いがほのかに香り、金属の筒の中で小さな灯が次第に大きく燃えだすと、熱気が体にじんわりと染み込んでくる。

ストーブの前に座布団を敷き、その上に寝かせてやると、キツネは目を閉じて大人しく伏せている。

さて、とりあえず何か食べさせたほうがいいよな?

キツネが何を食べるのか知らんが、とりあえず冷蔵庫を開けて中を確認する。

たいした食材は入っていなかったが、うどんと鶏肉があったので取り出し、あとは味噌汁用の油揚げも追加する。

やはりキツネといえば油揚げだろ。

たいした料理など出来ないのだが、うどんを煮込むぐらいなら俺にもできる。

ついでに自分の晩飯分も食材を放り込んで、キツネ用は先に皿に盛り、後に自分用に味付けをした皿を持って居間に戻ると、キツネはストーブの前で大人しくしていたようで、物音に気づいて俺の方を振り向く。

「飯だぞー」

俺は湯気を立てるお椀を持ってキツネの前に座り、皿から箸で油揚げをつまむと、少し冷ましてからキツネの口元でブラブラと揺すってみる。

「ほら、食べられるか?」

キツネはすぐに食べようとはせず、油揚げをじっと見つめる。まだ警戒しているのだろうか?

しかし、すぐに空腹が勝ったようで、おずおずと開かれた口に向けて「そらっ」と油揚げを放り込んでやる。

ハフハフと咀嚼してからちゃんと飲み込んだのを確認して、皿を目の前に置いてやると、キツネは鼻を近づけて匂いを嗅いでから、ゆっくりと、うどんを食べ始めた。

「よしよし、飯が食えるなら大丈夫だろ」

とりあえず命に別状もなさそうで一安心と、俺も自分のうどんを食べ始める。

キツネとはいえ、俺がこの家に戻ってきてから誰かと食事をするのは初めての事だった。

そのせいだろうか、妙に情が湧いてしまった俺は、このキツネが元気になるまで面倒をみることにした。

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