昼間はニセモノへの疑惑だけが募ってゆき、これから自分はどうなってしまうのかと健二は不安に押しつぶされそうだった。
しかし、いったん神崎家に帰って麻奈実の顔を見れば、それもどこかへ吹き飛んでしまう。
両親が不在の家で麻奈実と二人きりで過ごせるのだ。どれほど異常な状況であっても健二は興奮せずにいられない。
今もリビングでは風呂上がりの麻奈実がキャミソールとショートパンツというラフな姿で目の前に座っている。
無防備に晒される麻奈美の白く滑らかな生足に、ふくよかな双丘が作る谷間。まるで夢のような光景に健二の視線は釘付けだった。
(もしかしたら、これは本当に夢なんじゃないか……?)
他人の体に乗り移るなんて馬鹿げた状況。健二がそう考えてしまうのも無理ないことだ。
けれど、そんな気持ちの揺れは、健二に思いがけない行動を起こさせてしまう。
「ねっ、姉さん! マッサージ……してあげようか?」
“魔が差す”とはこういうことなのだろう。
この異常事態に心がぐらついた健二は、気づけばそんなことを口走っていた。
「えっ、マッサージ?」
「うっ、うん……そのっ、いつも家事とかしてもらってるお礼というか……」
きょとんとした顔をした麻奈実だったが、健二が慌てて取り繕う様子に小さく笑った。
「ふふっ、シュウくんたらおかしいの」
(やっぱり、いきなりこんなことを言ったら怪しまれるよな……)
健二が諦めようとしたとき、麻奈美は不意に背中を向けてきた。
「このごろ肩が凝っちゃうの、お願いしていい?」
「あっ、うんっ! 任せてよ」
健二は意気込んで麻奈美に近づくと、ほっそりとした肩に恐る恐る手を伸ばした。
指先が麻奈美の滑らかに肌に触れる。初めて触った女の子の肌は驚くほど柔らかく、その相手が麻奈美なのだから感動はひとしおだった。
健二はゆっくりと手に力を込めて、指を肩へと押し込みながらほぐすように指圧する。
「んっ……あっ、気持ちいい……上手ねシュウくん」
「そっ、そうかな?」
見よう見まねでやっているだけだが、意外に上手くできているようで、麻奈美は気持ちよさそうに目を閉じている。
健二は肩を揉みながら、そうっと麻奈美の後頭部に顔を近づける。
風呂上がりの髪からは、ほんのりとシャンプーのいい匂いが漂っており、鼻腔いっぱいに麻奈美の香りを吸い込むと、頭の中が痺れるような幸福感に満たされると同時に、性的な欲望がムラムラと湧いてきた。
「姉さん……他のとこもマッサージしてあげるから、そこに寝そべってよ」
「そう? じゃあせっかくだし――」
健二の思惑など知らない麻奈実は、純粋に弟が自分を労ってくれていると信じて素直にうつ伏せになった。
(どうせ今の僕は修一なんだ……この状況を少しぐらい楽しんだっていいだろ……?)
心の中で言い訳をしながら、健二は麻奈美の足を揉み始める。
「んんっ……シュウくん、本当に上手ね……」
麻奈実は脱力しきった様子でなすがままになっている。その間にも健二の手はじわりじわりと足の付け根から脹脛を登り、もっちりとした太ももに辿り着く。
あと少し先に進めばショートパンツに隠れたお尻に触ることになる。
(怒られるかな……けどっ……)
目の前の柔らかそうな膨らみに触れてみたい欲求を抑えられず、そおっと手をずらしながら尻たぶに手を当てた。
(うわっ……やわらかい……)
肩や足とは全く違うムッチリとした弾力が手の中に広がり、健二は興奮しながらその柔らかさを確かめるように揉みしだく。
当然、そんな露骨にお尻を触っていれば麻奈美にも気づかれてしまう。
「あんっ、もうっ……シュウくんお尻さわってる」
「やっ、ちがっ……ここもちゃんとほぐさないとダメなんだよ」
健二は親指の付け根を使ってグリグリと尻肉を揉みほぐす。
「あっ、んぅっ……なんかビリビリして……確かに、気持ちいいかも……」
「でっ、でしょっ? 姉弟なんだし……気にしなくてもいいんじゃないかな?」
「んっ……そうね……」
姉弟だということで麻奈美が納得したのを見るや、健二は堂々と麻奈美の尻を揉み始めた。
「んっ……ぁっ……ぅっ」
本人は無意識なのだろうが、手を動かすたびに麻奈美の鼻からくぐもった艶のある声が漏れる。
まるで喘ぎ声を聞いているようで、健二は麻奈美がより敏感に反応する場所を重点的に刺激した。
(すげぇ……僕、麻奈美ちゃんのお尻に触ってるんだ……こんな柔らかくて、ふかふかしてて……たまんね……)
今はショートパンツによって見えないが、思春期男子は股の隙間にある女の秘部まで想像してしまう。
健二はゴクリと唾を飲み込むと、指をずらしながら偶然を装って、爪の先でカリッと股間の布地を引っ掻く。
「ひぁっ……!?」
ちょうど敏感な部分に当たったのか、ビリッと走る刺激に麻奈美が思わず大きな声を出す。
「どっ、どうかしたの姉さん?」
「うっ、ううん、なんでもない……」
そしらぬ顔で尋ねる健二に、麻奈美も恥ずかしかったのか誤魔化すように首を振った。
(麻奈美ちゃん、いま……感じてた……?)
やばいと思いながらも、健二は手を動かしながら親指を尻の隙間にもぐりこませる。
(この先に、麻奈美ちゃんの、まっ、マ○コがあるのか……)
直接は触らずに、その周りに指の腹をグニッと押し付ける。
「ひぅっ、やっ、シュウくんっ!? そこはっ……」
「えっ、なに?」
明らかに動揺している麻奈美に、健二はただマッサージをしているだけという顔をしながら手を動かし続ける。
(やだっ……シュウくんてば、私のアソコ触ってる……)
麻奈美はすぐに弟を叱るべきかと考えたが、まさか故意に触っているとは思っていないから、どう言えばいいかと悩んでしまう。
その間にも、健二の指は麻奈美の恥丘へにじり寄り、ぷにっとした肉唇を触りだした。
「あっ、んっ……ちょっと待って、シュウくん、そこはっ、ちがうからっ……んんっ!」
麻奈美の言葉など今の健二には届いていなかった、今はただ目の前に隠された花園へと必死に手を伸ばそうとしている。
すでにマッサージというよりも、ただ股間をまさぐるだけの動きになった指が秘裂の窪みに沈んだ。
(ここっ……ここがっ、麻奈美ちゃんのマ○コなんだ……)
健二はさらに指を動かして秘裂をいじろうとしたが、麻奈美がたまらず体をよじってその手をはねのけた。
「しゅっ、シュウくんっ!? お姉ちゃん、もうマッサージは大丈夫だからっ……! ほらっ、シュウくんもお風呂入ってきなよ」
「あっ、うっ……うん……そうだね……そうするよ」
恥ずかしそうに足を閉じる麻奈美に、健二はいまだに心臓が激しく鼓動する音を感じながら、それ以上は食いさがることもなく、むしろ逃げるように風呂場へと向かった。
麻奈美は弟がいなくなってから、こっそりと股間に手を触れてみる。
(やだ……私、濡れてる……)
弟に触られて股を濡らしてしまったことに動揺する麻奈美。
そんなことなど知らず、健二は脱衣所のドアを閉めて一人きりの空間に入った途端、もどかしそうにズボンをパンツと一緒に脱ぐと、その下から反り返るほど勃起した陰茎が飛び出した。
「はぁっ……はぁっ……麻奈美ちゃん……麻奈美ちゃん……」
健二は脱衣籠を漁ると、そこから麻奈実の脱いだショーツを掴み取り、そそり立つ肉棒に巻きつけて両手を使ってゴシゴシと擦り始める。
(うぅっ、麻奈美のマ○コ……僕の手が麻奈美ちゃんのお尻と、マ○コに……っ!)
健二は先ほどの柔らかな感触を思い出しながら、裸にひん剥いた麻奈美に股を開かせる想像をしながら、一心に手を動かし続ける。
さきほどの刺激が強かったせいか、すぐにも射精しそうなぐらい肉棒は敏感になっていた。
(ああぁっ! 出すよ麻奈美ちゃん! 麻奈美ちゃんのオマ○コに出すよ!!)
熱い精液が込み上げて、ショーツを汚すことも気にかけられないほど興奮した健二は、そのまま肉棒に巻きつけたショーツの中に大量の白濁液ドビュッと放出した。
「ふぅっ……ぅぅっ……はっ、ふぅっ……」
荒々しく息を吐きながら、肉棒からショーツを抜き取ると、ドロドロの精液によって麻奈美のショーツは無残に汚されていた。
やばいと思って付着した精液を拭き取ろうとするが、大量の精液はべっとりとショーツにこびりつき、拭いきれずに触るとヌルリとした粘液が手に絡む。
(どうしよう……バレるかな? 他の洗濯物に混ぜ解けば大丈夫だよな?)
健二は汚れたショーツをタオルで隠すように包んでから脱衣籠に入れた。
そして風呂に浸かりながら思うのだ。
この状況も悪くない。こんな美味しい思いができるなら、悪くないな――と。
*